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「俺、絶対!負けません!誰にも!」
影山は目をギラギラとさせ、興奮したようにそういった
「お、おう」
ん?誰にもってなんだ?
「だから!俺と付き合ってください!」
「は?」
何にだ?こいつが目をギラギラさせるのはバレーの事意外にないよな
じゃぁ俺何に付き合えばいいんだ?サーブ?アタック?あ、いやトス練習か?
「俺、本気なんでッ!」
まぁ、バレーにはこいつはいつでも本気だよな
俺が困惑しているとさっき力に連行されたはずの田中が影山の後ろから顔を出す
「おっ影山く~ん。抜け駆けかい?綾斗!影山なんかじゃなく俺にしろ!」
田中が影山の隣に立ち俺に右手を伸ばし頭を下げる
「おいっ龍こそ抜け駆けかッ!綾斗ッ!俺を選べっ!」
その隣にすごい勢いで夕が並び田中と同じ体制になった
それをみて影山も同じ体制をとる
困惑する俺は3人を順番に見た
えっと、どういうことだ?
首をかしげていると俺の前に清水先輩が現れた
「やめなさいっ」
田中と夕を清水先輩が両手に持ったノートで二人の頭を叩く
「潔子さんに」
「はたかれたっ」
2人は両手を胸の辺りで組み、目をハートにしている
うん。馬鹿だあいつら
バスに乗り込もうとしている鵜飼さんが3人に声をかけた
「ほら、馬鹿やってないで早くバス乗れ。置いてくぞ」
それに田中と夕が答える
「「うっす」」
「ホラ影山くん、行くぞ」
「えっちょっと待ってください。俺まだ綾斗さんと話がッ」
暴れる影山の首に肩をかけ田中はバスに向かう
俺はその背中をそっと見送った
「清水先輩、その」
俺がお礼を言おうとすると清水先輩は首を振り、にこっと笑う
「お礼なら田中に言ってあげて、合図送ってきたの田中だから」
「え、田中?」
悪乗りした張本人にお礼?俺は清水先輩の言ってる事が分からなかった
それ以上清水先輩は何も言わずバスへと向かっていく
清水先輩を見送っていると、背中を叩かれた
振り返れば、スガさんが腰に手をあて立っている
「綾斗。ちゃんと治して烏野に帰ってこいよ。そんで、おもいっきりバレーするべ」
スガさんは大きな口をニッと三日月形にし笑った
だから俺もつられて笑う
「はいッ」
「うっし。俺、綾斗にも影山にも負けるきないから」
「俺もです。俺も負ける気ありません」
スガさんは俺と握手をしバスに乗り込んでいった
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