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broken heart
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「近藤と三浦ー。前来ーい。」
2-13の数学の時間。
とりあえず、最初の15分くらいを使ってさっきの紙を返すつもりだ。
んで、まずはアホ二人組から。
「なにー?」
三浦が間の抜けた声で聞く。
近藤も同様に心当たりがないような顔。
「お前らあほ」
ポンポンと順番に頭にチョップを入れる。
「はい、これ。お前らだけだぞ。こんな変な質問してきたのは。」
そう言いながら用紙を返却する。
「え、ヒナは何書いたの?」
「ん。」
三浦が近藤の前に紙を突き出す。
俺はふたりのやりとりをじーっと見ていた。
「ヒナっ…はははっあほやん!」
「お前はなんなのー?うわっ!洸も人のこと言えないじゃんー。てか先生のコメントうけるー」
「うけるじゃねぇよ。あのな、俺にとったらお前らふたりはどっちもどっちだから。ほら、席戻って。」
はーいと言って素直に席に着く2人。
ちゃんと返事して座るなんてまだまだ可愛いな。
「他の皆のは楽しませてもらいました。じゃあ返していくから名前呼ばれたら前来てなー。」
返却しながら顔と名前を一致させていく。
座席表もあるから、ほとんど覚えた。
そして、なんだかんだ言って昨日の緊張が嘘のように落ち着いている。
まだ二日目だけど、このクラスに少なからずの愛着はある。
やっぱ予備校と違って、自分のクラスの生徒!って感じがして可愛いんだよな。
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