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broken heart
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「ん?可愛いなぁーと思って。」
ミーンミーンミーン
蝉の鳴き声と、あとドクドクと煩いのは認めたくないけど俺の心臓の音。
うるさいうるさいうるさい…
「あほじゃねぇーの」
平静を装ってみたものの、まだ胸の奥がドクドクと騒いでいる。
なにこれ、なんでドキドキしてんの。
止まれよ。
「顔赤いけど?」
ハッと顔に手を当てる。
「暑いからだよ。」
「そ?」
頬杖を付きながらまだニコニコと笑う三浦。
こいつがイケメンすぎるのと、さっきみたいに怖い感じだったのが、いきなり笑うから。だからドキドキしてんだよ。そうだよ。
「あほ」
おでこをコツンとグーで殴ると、ガクッと
三浦の手のひらから顎が滑り落ちた。
それでも笑うか。
「暑いよ先生。」
頬杖を付くのをやめて、また背もたれに寄りかかると、両手で扇ぎ出した。
「ごめん…話、戻そ。」
「うん。」
「じゃあ、お前のモデルの仕事の日って決まってる?」
話を戻したのに三浦はさっきのような、表情ではなかった。穏やかないつもの三浦だった。
いや、いつもの三浦なのか分からないけど。
本当の三浦はどっちなんだろう。
ふと思ったけど、頭の中の疑問を振り払う。
そこまでは俺の踏み込む範囲ではない、なんとなくそう思った。
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