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17話
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隼人は猛省していた。
あの後、トマはのぼせてぐったりとしてしまっていたのだ。
「トマ君…ごめんね?つい可愛くてとまらなくて…。」
しゅんとした隼人が愛おしくてトマはつい吹き出してしまう。
「えへへっ、隼人さんのせいじゃないですよ!ぼ、ぼく今までこんなに一気にマナを摂取することがなかったから、のぼせてしまって…恥ずかしいです…」
「あ、えっ?そっちなの?!いや、でもそれも俺のせいではあるか…」
お風呂で虐めすぎてのぼせたのかと思っていた隼人は、罪悪感と驚きがないまぜになる。
だが、すぐにいつもの調子を取り戻した。
「じゃあ、のぼせないように、今度はゆっくりじっくりにするね…?」
「あ、あぅ…は、はい…」
いつまで経っても真っ赤になりながら、それでも頷くトマが可愛くてふっと笑みが零れた。
「…あっ!」
突然、トマが大きな叫び声をあげる。
驚きつつ、隼人はどうしたのかを聞いた。
「じ、実は毎日魔界に報告をしに行かなければいけないんですけど…すっかり忘れていました…お、おおおお怒られるぅ…ふっ…ぐすっ…」
久しぶりに泣きべそをかいているトマは可愛いが、それはさておき大変だ。
「そっかそっか、とりあえず落ち着いてトマ君!今から報告しにいかないとね。」
「は、はい…。こ、怖いなぁ・・・うぅっ…」
「あははっ、深呼吸して。急がないと更に怒られちゃうよ?」
「あ、そうだ!行かないと…。すぐに帰ってきますね…!!!」
そう言うとトマはふわっと羽を出す。
人離れした可愛さに慣れてはいたが、やはりインキュバスなのだ、と実際に目で見て再認識しつつ隼人は送り出す。
「それじゃあ行ってきますね!」
「うん、気を付けてねトマ君。」
そういってトマは夜の空に飛び立つ。
隼人は何となく寂しさを感じつつもその姿を見送ると、寝室のベッドに向かった。
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