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ようやく落ち着いてきて体を立て直し藍川さんと向き合う。
一方、張本人は不思議そうに俺を見ては首をかしげ小さくあくびをしたりなんかする。
…どこから突っ込めばいいのかわからない。
「まず、この部屋の散らかりようは…?」
「あはは…」
「あはは、じゃないです…!またこんなに大量の本と紙…!雑誌はともかく新聞1枚1枚バラすのやめませんか!?」
「上手く読めなくて…」
「はぁ…掃除するんで寝るなら部屋で寝ててくださいよ。ここじゃまたレム睡眠みたいになりますよ。」
「ごめんね、お世話になります。…でもここで寝てもいいかな?」
「え?」
藍川さんがごろんとソファへ寝転がると自分の腕を枕がわりにして立ち上がった俺を見上げる。
…ソファの方が寝心地がいいのか?
「藍川さんがいいなら別にいいですけど…」
「ありがとう。それじゃ、綺麗になったら起こしてね。」
「綺麗に保つ努力もしてくださいね…!!」
丸くなって目を閉じる藍川さんへ思わずため息が出る。
なんというか不思議な人だ。
とりあえず、と足元に散らばった新聞を集めて一つにしていく。
…今日の日にちのものもあるな。
「藍川さん、今日の新聞…」
「ぅ……」
振り返ると、目の前には気持ちよさそうに吐息を立てて眠る藍川さん。
…さっき寝てた時はあんなに怖い顔してたのに。
まぁ、いいか。
起こさないようにと出来るだけ音を立てないようにと掃除を再開した。
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