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味噌汁、青椒肉絲、それから白米をペロリと食べ終えた藍川さんが満足そうに笑う。
こんなに細い体をしてるくせに食べ終えるのは信じられないくらい早い。
「んー、すごく美味しかったよ。」
「それはよかったです…」
「うん?何かまずいことしたかな?」
「いや、食べるの早いなぁと思って…」
「あぁ。美味しいまま食べたいからね。」
「…なるほど。」
両手で顔を支えてニコニコ笑う藍川さん。
いつ見ても楽しそうな人だ。
食べ終えた食器を洗って棚へ戻していく。
その間もただ藍川さんは笑っているだけだ。
時計の時刻は1時過ぎ。
「そうだ、この後はどうしますか?」
「さっき言ってた通り買い物に行きたいな。台所用品も買わなきゃ。 」
「え?」
「そんなにボロボロのじゃ小波くんに申し訳ないからね。あとは食べ物と…家事に必要で欲しいものとかある?」
「えっと、…いや桁が変わりそうなのでやめておきます。」
「なんでも言ってよ。結局は俺のためになるんだから。」
「その、…掃除機があればすごく助かります。」
「掃除機?うん、それじゃ掃除機も買いに行こうか。」
大きく頷くと、そのまま藍川さんが立ち上がる。
どこに行くんだろうと目で追っていると廊下へのドアに手をかけニッコリと笑い
「用意してくるから10分だけ待っててね。」
と言い俺の返事を聞く前に出ていってしまった。
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