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身体中が重い。
どれくらいあの子の下にいたのかわからない。
ただ、これだけ疲れてるんだからかなりの時間だったのかな。
「藍川さん…、あの…大丈夫ですか…?」
「…大丈夫じゃない。」
「ですよね、…」
後ろから申し訳なさそうな声が聞こえてくる。
さっきとはまるで別人みたい。
でも、その前にまだ中に入ったままのソレを抜いてほしい。
このままじゃ寝返りを打ちたくたって打てないよ。
「怒ってますか…?」
「…はぁ。怒ってはないよ。俺がいいって言ったんだから。とりあえず…その、中の抜いてくれないかな。」
「へ、…ぁ、…すみません、っ…」
「ん…っ、…」
ようやく開放された。
身体の力を抜いて目を閉じればもう眠ってしまいそう。
…あぁ、何でこんなことになったんだっけ。
頭の中もグチャグチャでよく考えられない。
「…藍川さん、俺…貴方の事が好きです。」
「…うん。」
「好き、で…その、…」
「でも俺は応えられないよ。好きとか、そういうのよくわからないんだ。ごめんね。別にきみが嫌…とかじゃ、ないんだけど。」
布団の中で丸まってそう答える。
変な期待をさせたなら謝らないといけない。
…でも、俺はこの子の"好き"に応えられる自信はない。
「…藍川さんのこと、教えて…くれませんか?」
「あはは、順番がゴチャゴチャだよ。いいよ、でも今日は寝させて。また…いつかね。」
「あ、…はい、おやすみなさい。」
本当に面白い子だ。
この子には俺がどんなふうに見えてるんだろう。
もし本当に好きでいてくれているのなら、一体どこを好きになったんだろう。
なんてことを考えながらすぐに夢の中へ落ちた。
おやすみ、小波くん。
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