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もう限界だ、というほど寝て目が覚めた。
んーっと大きく伸びをすると横から視線を感じる。
「おはよう、小波くん。」
「おはようございます。先に起きてたんですね。」
「うん、ついさっき。よく眠ったね。まだ眠れそうだけど。」
「昨日寝るの遅かったですしね。…ぁ、…体大丈夫ですか?」
「うん。平気だよ。」
ベッドの下から覗き込むように俺を見てニコニコ笑う藍川さん。
離れないで、なんて言うくせに自分からはすぐどこかへ行ってしまうらしい。
…いつも通りだ。
もう服は着ていて髪も濡れているから先に目覚めてシャワーを浴びてきてるらしい。
俺も起き上がり時計を見る。
「うわぁ、…もう昼過ぎですね。」
「あはは。完全に不摂生だね。俺はいいけど小波くんは生活戻すの大変じゃない?」
「案外大丈夫ですよ。多少眠いですけど…」
「へぇそうなんだ。あ、来週もここには来ないの?」
「いえ、来週からはまたここでお世話になります。」
「…そっか。よかった。」
ふわりと嬉しそうに藍川さんが笑う。
そう言われると悪い気はしない。
…少しは俺だって必要とされてるってことだ。
昨日の今日だから藍川さんに少し嫌われてるんじゃないかって心配だった。
でも、この様子を見たら案外大丈夫なのかもしれない。
「あ、ご飯にしましょうか。昼ですけど。」
「うん。着替えはそこに置いてあるからね。俺はリビングで待ってるよ。」
「ありがとうございます。」
ご機嫌で部屋を出ていく藍川さんを見送ってダボダボの大きなTシャツに袖を通す。
どう間違えたらこんなサイズ買うんだ…?
そう思いながら藍川さんと同じ匂いのする服に包まれてリビングへと向かう。
今日は藍川さんといろんな話をしたい。
藍川さんのことを…知りたい。
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