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眠い。
眠気のままにソファへ肩を預け目を閉じる。
…何も出来ないのに、また無駄なことを言ってしまった。
「おい、藍川。お前にプレゼントだ。」
「プレゼント…?」
「お前が大好きな原稿用紙とボールペン10本入りセットだ。」
「…嫌がらせですか。」
「応援だ。なんでもいいから書いてみろ、何もせずにいると文字書けなくなるぞ。」
「既に書けませんから。」
体を起こして差し出された袋を受け取る。
中には言っていた通りに紙とペン。
…どうせ、何も書けやしないのに。
ソファからずり落ちるようにして床へ座り机の上に原稿用紙を置く。
「ちょっとトイレ借りるぞ。」
「どうぞ。」
ええと、何を書けばいいんだっけ。
ボールペンを一つ取り出し頭を押してペン先を出す。
おもいだせ おもいだせ
ほら 俺は作家のはずだから。
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