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ご飯を食べ終えしばらく二人でテレビを見ていた。
なんとなく、特に意味もなく。
時々テレビに対して何かを言ってまたすぐに沈黙になる。
そのまま夜を迎えようとしていた。
完全に日が落ちたな、と外を見ていると隣の藍川さんの携帯が鳴った。
「…鳴ってますよ?」
「鳴ってるね。」
「出ないんですか?」
「うーん、電話はあんまり得意じゃなくて。小波くん出る?」
「いや、藍川さんへの電話ですよね…!?」
「あはは。そうなんだけどね。」
藍川さんが楽しそうに笑うと携帯を手に持って画面を見る。
うーん、と唸ってしばらく画面を見つめるけれどそのまま机の上に戻してしまう。
「大丈夫な人でしたか?」
「いや、大丈夫じゃないから出ない。」
「…え。」
「話が長くなりそう…だなと。」
「そうですか。」
しばらくすると着信音が途切れた。
藍川さんがふぅ、と息を吐くのも束の間。
またすぐに着信音が鳴り響く。
「出るまで切れないパターンでは…?」
「そうみたいだね。あぁ…面倒だな。」
ごめんね、と一言断るの藍川さんが見たことない顔をする。
少し顔を顰めてどこからどう見ても嫌そうな顔だ。
…少し面白い1面かもしれない。
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