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いつもより少し早起きをして準備をした。
靴を履いて玄関で座って待っているとなんの合図もなしに急に目の前のドアが開いた。
「おはよう、藍川。」
「おはようございます。」
「さて、行くか。今日は復活以来初めてのファンとの対面だろ?緊張してるか?」
「緊張はあんまり。でも映画館って本当寝ちゃうからダメなんですよね。」
「安心しろ、お前は見ないから。」
「あぁ…そっか。」
そんな話をしながら家を出て目の前に止まった車へ乗り込む。
そんなにしょっちゅう送り迎えなんてしてもらえるわけじゃないけど、今回は偉い人も舞台挨拶に来るらしいからついでに送ってもらえることになった。
「今日の流れはわかってるか?」
「…ええと。」
「はぁ、…基本は司会のアナウンサーが進めてくれる。お前は一応原作者ポジで出るがそれなりに話は振られるはずだ。なんたって出演者が二人しかいないからな。」
「そうなんですか?」
「そうなんですかってな…あの話自体2人しか人物いなかっただろ。」
「…そう言えばそうですね。」
「しっかりしてくれよ。大勢が見に来るんだからな。」
はぁ、と大きなため息を疲れて小さく頭を下げる。
生放送とイベントはしっかりしないとダメなんだ。
カットできないからね。
走り出した車の中で目を閉じて会場につくまでちょっとおやすみ。
舞台挨拶なんていつぶりだろう。
3年?4年?
少なくとも休止中はしてなかったからかなりご無沙汰だ。
そんな風に暫く考えていた所で、車が止まり名前を呼ばれる。
「起きろ、藍川。仕事だ。」
「…はい。」
さて、お仕事しますか。
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