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進行は進んでいき、一連の流れが終わった。
時間が余ったら質問コーナーになる…って言ってたけど今は何時なんだろう?
なんとなく右腕の手首を見てみるけれど腕時計つける癖なんてないからそこにはなにもついていない。
「それではすこーしだけ時間が余ってしまいましたので!ここから先は皆さんの中から2人だけ選びその質問にキャストの皆さんに答えてもらおうという質問コーナーにしようと思います!」
その声に会場が歓声に揺れる。
…最初から質問コーナーはすることになってたのかな。
上げていた腕を下ろしてなんとなく席の向こうを見て笑ってみた。
質問はきっと俳優さん達にされるだろうから俺はおやすみだ。
んーっと大きく伸びをして横を見ると他のキャストさんたちも楽しそうに笑っていた。
あぁ、なんかこういうのいいな。
「それでは最初に質問したい人!」
はいはい、ってみんなが一斉に手を上げる。
この中で二人だけ選ばれるのもなんだか不憫だな。
スタッフさんがマイクを持って席へ走っていき1人指名するとその人にマイクを手渡した。
「ぁ…っ、菅さんに質問です…!」
選ばれたのは学生服を着た女の子。
なんだか初々しい。
姿からして高校生かな?
少し濃いめのメイクはこの日のためかもしれない。
それならどうして学生服なんだろう。
…もしかして私服が全部カラスに取られちゃったのかな。
それとも洗濯機が壊れた?
「藍川さんもそうですよね?」
「へ、……?」
急に名前を呼ばれて驚いて間抜けな声が出てしまう。
ぽかんとした顔で隣の女の人を見ると、その人はクスクスと笑った。
「あれ、寝てました?」
「え?ぁ…ごめんね。あはは…」
何もわからないまま謝ると皆は楽しそうに笑った。
考えことは良くないなぁ。
けど、俺が謝るとみんなが笑うからそれは悪くないかもしれない。
マイクを覆って隣の女性へ小さく声をかける。
「ごめんね、ちゃんと聞いてなかった。なんて言ったの…?」
「藍川さんも動物好きですよねって言ったんですよ。」
「…なるほど。」
そう聞き取るとマイクを戻して話を再開する。
なるほどなるほど、確かに動物は好きだ。
「好きです、動物。基本何でも好きですよ。触れ合えるサイズなら更に好きです。温かくて…ね。」
なんとか話を戻してそう言うと、司会の人が話を進めて言ってくれる。
危なかった。
ぼーっとしないようにしないと。
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