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ふたり~二次創作弱虫ペダル鏑木/手嶋目線
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犬小屋ごと、あげたのか。
うん。
タオルも餌皿も水皿もリードも。
うん。
しょうがないよ。
しばがうれしそうなんだもん。
うれしそうって。
あいつさ、いっつもいっつもいっつもいっつもキヤノンデール探してた。
キヤノンデールだけ探してたんだ。
おれ、わかってた。
いつからかわかってたんだ。
あれは!
しばは!
青…
俺は思わず一差を抱きしめた。
でも一差は、
一差は泣いていなかったのだ。
大丈夫だ段竹。
おれむしろ感動してる。
大好きなあいつほっといて、おれのところにいてくれた。
もうそれだけで、
それだけで。
あとは滝のような大雨だった。
柔らかい。
温かい。
何もいわない。
よく眠る。
ぼくの犬。
永遠にぼくの。
ゆふちゃんもお父さんも飼っていいって言ってくれた。
うれしいな。
何でだろ。
涙出るくらい嬉しい。
あのこがつけた名前はしば。
いい名だけど、もっといい名がある気がして、ぼくはまだ名前をやってない。
感じる。
この子は僕の自転車がすき。
この子は僕といるのがすき。
そして…
でも三つめは言うまい。
僕にはこの子がいて、
ゆふちゃんがいてお父さんがいて、
みきちゃんとだんなさんとおじいちゃんがいる。
ぼくはさがしているものを手に入れた。
もう二度となくさない。
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