アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
6頁
-
「待てよ。俺がまだ風呂入ってないだろうが」
「ですよねぇ、いま全身くまなくぺろぺろしてキレイにしてあげますね!」
「ばかっ、やめろ」
起き上がろうとしたがもう手遅れ。「離しませんよ」と足首を掴まれてしまう。
「んふふふー♪ 久しぶりだなぁ、ゆーさんのっ、マヨネーズっ♪」
カズマがご機嫌に頭を揺さぶるたび、金色の髪がふわふわとはずむ。
その派手さは何度見ても慣れない。
高校時代のとても野暮ったかった髪型がなつかしくなる。毛量がやたら多くて、年がら年中ぼさぼさながら、触るとふかふかして気持ちが良かった。
それが進学と同時に「ゆーさんにふさわしくなる!」と宣言し、ド金髪にしてきた。その色味に会わせるかのように服も赤とか緑とか水色とか、派手なものばかりになり、垢抜けたといえば垢抜けた。
だが、その方向性が髪も服も靴も黒ばかりの俺にふさわしいのかは謎だ。
昔のカズマは、しめじ。
いまの真っ黄色ヘアーは、なめこ。
いずれにせよ、きのこの域からは出れていない。
俺としてはしめじのカズマのほうがタイプだった――とは、口が裂けても言えない。
「あんまり激しくすんなよ。……食べたもん吐きそうだから」
「ふへへ」
きのこは肯定でも否定でもない曖昧な笑みをもらし、開かせた脚の間に沈み込んだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 96