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されるがままになるしかなかった。
彼の求めに応じようと思うのに、攻めてくる唇があまりに執拗。吸われすぎて痛いぐらいだ。
このままじゃ腫れちまうだろと注意すると、カズマは「むぅっ」と頬を膨らませて不貞腐れる。
「じゃー、お口以外にします!」
と、今度は首筋に吸いついてくる。
まるで蚊だ。
皮膚の薄いところを舌全体を使ってゆったりと舐めて、じゃれつくように甘噛みしたり。
当然、キスだけで終わらせる気はないらしい。
首筋への愛撫を続けながら、彼の両手は俺の体をまさぐる。器用なものだと感心したそばから、シャツをめくり上げてきた。
「待ってくれ」
ここが野外だということはさておき、このまま“そっちへ”流れ込むのは嫌だった。
例のところをすっかり熱くさせているカズマはじれったそうに「んんっ」と唸り声をあげた。早くしたくてしたくてたまらないらしい。
だからこそ、俺はあえて今話すことにした。
ちゃんと伝えるまでは、始めるわけにはいかない──。
「俺がどうして『お前と暮らせくなる』って言ったのか、ちゃんと説明させてくれ」
「え?」
「お前、いつも終わるとすぐ電池切れたようにすぐ寝るだろ。疲れるのは分かるが、俺、それが、ずっと不満で……」
カズマはしばらくポカンとしていたが、己を省みてはじめて気づいたのだろう。合点がいったように半笑いで「ふへぇっ」と声をもらした。
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