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4人で仲良く
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【夏生】
珍しく4人で集まった冬弥の家には既に千秋がいた
「おっ、早いじゃん!」
「まぁね、俺んちが一番近いんだから当然w」
なんだかご機嫌な千秋
それとは反対に苦悩の表情の冬弥
ふぅん……なんとなくわかっちゃったw
とは言えそこは大人な俺
あえて突っ込まないで、まだ来ない陽人の到着を待つ
「お待たせ~!ほい、これ」
陽人が持ってきたのはプリンだった
しかも全部違う味…美味そ!
「これさ、前にめっちゃ話題になったやつで…」
どうやらこないだ一週間行った冬弥との撮影先で聞いたらしく、それを食べようと買ってきたらしい
「せっかくだし、みんなで食べようと思ってさ、冬弥コーヒーいれてよ」
冬弥の家には本格的なサイフォンがあって、来ればいつもいれてくれるんだけど…
なぜか手際のいい陽人
そりゃそうだよな、冬弥と陽人は高校時代から仲良かったんだから
それに、俺よりも先に東京で陽人と交流があったわけで…
なんかモヤっとするわぁ
ところで千秋は…?
「ねぇねぇこれ、俺から先に選んでいいの?」
「アハハ、いいよ~」
子どもみたいに目を輝かせて、陽人の持ってきたプリンに夢中になっている
お前はこいつらの仲のよさに嫉妬とかってないのかよ!
もちろん直接は言えないけれど、俺はなんだか気持ちが晴れなくて、なるべく見ないように千秋とプリンを選ぶことにした
「あ、これ俺w」
「えーそれ俺が先にっ、あ、でもこっちでも…」
何のかんのと楽しいのは、やはりこの4人で集まっているからかも?
少しだけ落ち着いた俺
ふと陽人の方を見る………
笑顔で仲良く談笑中…
モヤ……ヤダな…その笑顔…俺だけに向けて欲しいのに…
そんな様子に気づいたのか、千秋が顔を覗き込んだ
「ハハ、お前今めっちゃブサイクだぞ?」
「はあ?ふん、ほっとけよ」
「大丈夫だって、陽人はお前しか見てねぇし」
あ…バレてんのね、俺ってそんなにわかりやすいの?
「わかってるよ!ちょっとだけモヤっとしただけ!」
「ふふ」
ちょっとだけ、千秋のおかげで気持ちが落ち着いた
陽人が誰を愛してるかなんてわかり切ってるのに、やっぱり誰かに笑顔を向けるだけでこうしてヤキモチ妬くんだ…
そんな俺に気づいたのか、ようやく陽人がそばにやってきた
そして、耳元でこそっと呟く…
「少しだけ俺の気持ち、わかってくれた?」
そうか…いつも陽人はこうやってモヤモヤと戦っていたんだな…
返事の代わりに、陽人に軽くキスをした
真っ赤になった陽人が可愛くて、俺はしてやったりの顔で再びプリンを選ぶことにした
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