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危機一髪
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【冬弥】
席を立つ千秋を見ながら、さっさと終わらせて追いかけた
まさかこんなことになっていたなんて思わなくて、意識を飛ばしてしまった千秋の身体を綺麗に整える
ガチャ!
勢いよくドアが開くと、そこには血相を変えた陽人の姿
まさかこれがもうバレてるのか?
だが、次の一言でもっと衝撃的な事実が明かされる
「おい、帰るぞ!クソ企画、どうやら夏生目当てだったらしい!ふざけやがってっ……つか、おい、千秋どうした?」
横たわる千秋に気づいた陽人が心配して駆け寄る
「あ、うん、ちょっと目眩したみたいで、大丈夫、俺が連れて帰るからさ、悪いけどタクシー呼んでくんない?」
事情を知って腹が立ったが、それよりも千秋の事が心配で、とにかく企画は仕組まれたものだったとだけわかった
「とにかく帰るぞ!じゃあ冬弥、千秋のことは任せた!タクシー呼んでるからな」
「あぁすまん、つか、夏生は大丈夫か?」
少しだけ青ざめた夏生
まさか自分がターゲットだったとは思わなかっただろう
今頃になって不安になっているのか、陽人の腕の裾を握り締めて震えている
「ごめん…俺…」
「いいよ、夏生は悪くない、ちゃんと社長には説明しとくから、帰ろ?」
それぞれのタクシーが着くと、また連絡すると声をかけて帰っていく
千秋………
帰ってからも、まだ目を覚まさない千秋
余程ショックだったのか…
首すじの赤いアザを見ながら、今更ながらに怒りが込み上げてくる
「クソっ!何なんだよあいつっ!今度会ったらタダじゃおかねぇ!」
千秋の頬を撫でながら、もう少し自分が早く辿り着いていればと反省する
「ごめんな千秋………」
寝ている千秋の唇にそっとキスをした
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