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打開策
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【陽人】
全く理解できないまま進んだ
俺はなす術がないのだろうか
夏生の無理に笑う顔を見て、俺はどうすればいいのかわからなかった
ただ、俺の大切な人を奪うなんて…
それだけは絶対に阻止する!
泣いてばかりいても解決しない
千秋と冬弥が強引に俺の家へと入っていく
「なんだよ…前と変わんないじゃん」
千秋が呆れたようにボヤいた
夏生ともっとラブラブかと思っていたらしい
いや、実際はかなりラブラブで、もうここで暮らせよ!的な話になっていた矢先の出来事だった
「夏生、お前、俺らに何隠してんの?」
こういう時の千秋は迫力がある
口は悪いが情に厚い
昔から千秋はこういう所はめちゃくちゃ優しかった
だから、密かに女子には人気があったのに、当の本人は全く気づかない…
まぁ、ここがいい所でもあるんだけど
「夏生、早く話せよ!お前、自分が犠牲になろうって腹だろ……わかってんだぞ?」
「え、それどういうこと?」
俺はわからなくて、ただオロオロしている
すると、冬弥が閃いたように合いの手を打つ
「例の企画会社か!あ~なんとなくわかってきたわ」
えっ……え?
「あぁ…そういう事か!冬弥、お前それだわ!」
夏生がピクっと反応する
だけど、まだ口を開こうとしない
「で?まさか、自分が結婚すれば解決って言われた…って?」
夏生が千秋を見た
…そうなのか?俺たちを守ろうと………夏生…
「お前…馬鹿だな、会社のこと考えてこれが出した答えってわけ?…気持ちはわかるけど、それ、なんにも解決になんないぞ?」
一気に状況が明らかになる
そうか、夏生は例の女に気に入られていた
向こうはそれを武器に夏生を………
考えれば考えるほどイラつく
そんな理由であいつらは………っ
「夏生、俺たちと会社を守る為に犠牲に…?そうなのか?」
沈黙の中、優しく諭すように……
「はぁ……俺、息がつまりそうかも…うん、あの女にそう言われた。あいつらの会社がうちを…でも、それを回避するにはこれしか選択肢ないって」
力なく答える夏生
ああ、やっぱりそうなんだ…
「じゃあさ、俺らがやる事って決まったな!」
千秋がニヤリと笑った
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