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【夏生】
ピンポーン
陽人が出掛けて直ぐだった
俺は自宅に着替えを取りに行っていたタイミング
インターフォンに映るのは……
「母さん!」
来るとわかってたら部屋の掃除もしてたのに
とはいえ来てくれた母親を無下にも出来ず招き入れる
「どしたの急に…来るなら連絡してよ、じゃないと仕事で居ないってこともあるんだぞ?」
なんだかめかしこんでいた親に向かって、最もなことを言う俺
まぁそれは建前だけどっ!
陽人と抱き合ってる最中じゃなくて良かったってことなんだけどねw
ともあれ、来てくれたんだからお茶でも出すか
「ごめんごめん、こっちで結婚式あったからね、ほら、従兄弟の…」
聞けば、俺より3つ下の従兄弟が東京で式を挙げたらしい
なんで東京…聞こうとしたらすぐ答えが続いた
「こっちに栄転したらしいのよ、課長さんだって!」
羨ましそうに話す母親
まぁそうだろうな…俺はこんな顔をさせてあげること出来ないもんな…
なんだか申し訳なくなる
そんな顔をしていたのがバレたのか…
「なんて顔してんの夏生?向こうは向こうよ!それより今日は陽人くん居ないの?母さん、陽人くんにも会いに来たのに」
そうだった
俺たちは親公認の仲だ
すっかり忘れていた
あまりにもナチュラルな会話だったからつい…
俺は陽人が今、打ち合わせで居ないことを告げる
「でも直ぐに帰ってくるよ?母さん向こうへはいつ帰るの?」
母さんは実家でちょっとした商売をしている
父さんがいるから問題無いとはいえ、母さんがいないと大変だからと心配してたら…
とんでもない答えが返ってきた
「あぁ、大丈夫なの、今お姉ちゃん帰ってきてるのよ。だから父さんとね」
え、帰って…なんで?
「お姉ちゃんと孫がいるから父さんご機嫌よ(笑)」
いやいや、そもそもなんで?姉ちゃん旦那は?
聞こうとしたら話してくれる……母親
しだかり話す気満々なんだけどね(笑)
「お姉ちゃんたら、また喧嘩して帰ってきてるのよ。本当に、困った娘よねぇ」
母さん、それは笑い事で済む話なの?
結構笑えない話なのに、母さんはやれやれと言いながら笑っていた
いやいや……
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