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噂の帰国子女2
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「桜井 湊です。中途半端な時期からですが、よろしくお願いします」
背が高い、と思った。
鼻も高い。
白人社会では低く見られがちな有色人種だけど、彼なら引けを取らないだろう。
「桜井の席は……窓側の一番後ろだな」
僕の隣に、一つだけ空いた席がある。
先生はそこを指差した。
「仲良くするように」
その言葉を聞いて、桜井は一礼し壇上を降りた。
桜井は一歩、一歩こちらへ近づいてくる。
目が合う。
僕はいつも通り、社交辞令に笑みを作った。
彼も少し緊張したように微笑む。
ただ。
その裏の無さそうな笑みに、僕は少し怖くなった。
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