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その2
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「…ねぇ、二人とも」
「ん?今度はなんだ?」
「またわかんない所でもあったか?」
「………」
「六弥?」
「二人は、さ、同性愛の人をどう思う?」
「…へ?」
「え、どうしたよ急に」
「え?いや〜、ふといつかテレビでそういうのがやってたなと思い出したの。
それで二人はそれについてどう思ってるのか気になったんだっ。」
いきなりこんな話題だされたから二人が驚くのは当然だよね。
でも、嘘は、言ってない。
いつかの日にやってたんだ。
二人が同性愛のことどう思ってるか、気になった。
自分は少なくとも同性愛者でもあるから、だから、
まだカミングアウトは出来ないけど、せめて、聞いてみたかった、んだ。
頭の中で、
聞いちゃいけない
やめろ
やめて
撤回しろ
いやだ
って、言ってるような気がして、警告サイレンが鳴っているような
気がしたけど、気のうせいだと振り切った。
今、今聞かなくちゃ、いけない気がしたんだ。
少しでいいから、知りたい。
知りたかった。
ここからは平然を保たなきゃね。
これから言われる言葉がどんなに残酷だったとしても、聞くからには覚悟を決めないと、ね。
「お、おう、なるほど。
六弥らしいと言うかなんというか(笑)」
「ん〜…俺は、そうだな。
あまり見たいものではないな。
別に誰を好きになるのはどうでもいいけど、男同士は、微妙、だな。
なんか男の同性愛、つまりゲイって、そういうやから多そうだし、綺麗なイメージがない。」
そう、腕を組み首をかしげながら言う総。
…おちつけ
「っ!そっか!じ、じゃあ、勇晋は?」
「俺?あ〜、ん〜…好きではないな。
だってさ、特に男の方は、やりたいだけとか多そうだし。
…と言うか、その、ちょっと、気持ち悪い、かな…」
ッ!!
ピシッ!
泣いちゃ、だめ
へい、平然を保たなきゃ
落ちつ、け、じぶ、ん…っ
「ッ!!…なるほど、ね。
二人は同性愛についてはそう思ってるんだね。そっ、か…っ」
「六弥はどう思ってるんだ?」
「…え?」
「六弥だけまだ言ってないから今度は六弥はどう思ってるか聞きたいな」
「うんうん」
まさか自分が聞かれるとは思わなくて、うまく反応が出来なかった。
俺は
「俺は、普通、だよ。
誰が誰を好きになっても、それで付き合ってても俺はなんとも思わない。
だって、恋愛は自由でしょ?
確かに、特にゲイはそういうやる人が多いかもしれないけど、
俺はそれが全ての人じゃない、男女の恋愛みたいに普通のゲイもいる。
それに、やりたいだけの人なんて同性愛じゃない人でも少なからずともいるでしょ?
やりたいだけの人は、恋愛の対象が周りと違う人でもそうでない人でも関係なくいる。
だから、もし、友達とかクラスメイト、身近な人にそういう人がいても、俺は気にしない。
……って、俺なにこんなに語っちゃってるんだろうね。エ、エヘ、ヘ…」
気づけば長く俺は語ってた。
こんなに言うつもりはなかったのに、ダメ、だな俺。
二人とも、引いてない、かな。
「…六弥って、本当に優しい奴だよ」
「ハハッ、本当に、六弥らしい、な…」
「え?」
いつもと変わらない、そんな返事に、思わずまた驚いた。
「…まぁ、この話はもうやめようぜ?」
「あぁ、んじゃぁ、勉強会の続きやるか!」
「…う、ん」
ズキッ
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