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その4
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────タタタっ!
「─……ここなら、いい、よね。」
ドサッ
俺は総と勇晋から離れて、一人になりたくて、
てきとうな理由をつけて、
誰にもいない、こなさそうなところに移動して、
その隅に体育座りした。
部活で用があって一緒に昼ご飯が食べられないなんて嘘。
本当は、総と勇晋から離れたかった。
総と勇晋といるのがつら、かった。
俺、は…逃げた。
あの時の言葉がどうしても頭から抜けなくて、
何度も頭の中で流れてきた。
今まで通りに普通に2人と接しようとしても、難し、かった。
今はまだ勘づかれてないからいいけど、
いつかはきっと勘づかれてしまう。
それは、それだけは避けたかった。
これ以上もう、2人に迷惑かけたくないんだ。
嫌われ、たくない、んだ…っ
ずっと俺らのモットーを破りつづけて、隠し事をし
嘘をつき続けて。
隠し事をし嘘をつき続けることが、ふたりを
裏切ってるような気がして苦しくて、
同時に、そんな自分に、ふたりの傍にいていいのかと、
いつも疑問に思った。
(あまり見たいものではないかな)
(綺麗なイメージがない)
(ちょっと気持ち悪い、かな)
ッ!!
聞きたくない
嫌だ
やめて
もう、やめて、よ…!
俺、ふたりからもう、離れた方が、良い、のか、な…………っ
俺は、どうしたらいいの?
……………………。
弁当、持ってきたけど、食欲、ない、や。
ここのところ、ちゃんと食べれてないな。
食欲が湧かなくて、いつもならこんなこと
無かったのに、なんでなん、だろう。
分かんない。
分からなかった。
ただ…ただ分かるのは、心が、痛かった。
気付かないふりをしても、どうしても痛くて、
胸が締め付けられて、辛かった。
俺は俺らしくいないとダメなのに。
こんなのは俺じゃないのに。
どう、すれば……
あぁ、俺は、ダメな、子だ、なぁ。
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