アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
甘ったるい新婚生活②
-
ってことがあったよなぁ……。謎が多い人だ。
「ねえってば輝、聞いてた?」
「え?あぁ、ごめん。考え事してた。」
楓はむっと唇をとんがらせて睨みつけてくる。
「だから、麻生圭吾の話。輝聞いておかないとでしょ。」
あ、そのことか。
「楓ごめん、もう1回話してっ!」
「しかたないなぁ…購買のメロンパン1個で話してあげるよ。」
「こいつ……。」
いたずらっ子のような笑顔を見せた楓は、どこか施設の子供たちを思い出させる。本当に弟みたいだ。
「…はぁ……分かったよ。教えてくれ。」
「やったあ!じゃあ話してあげる~!
あのね、麻生圭吾ってのはすごく有名な日本を代表するデザイナーの1人で、作り出す服は繊細ですっごく綺麗なんだ!あ、僕ファッション系好きだから知ってるんだけどね!それで、繊細ってだけじゃないんだ。中には大胆に攻めた物があったりしてね、自分がモデルになって撮影とかしてるけどめっちゃ大人の色気が…」
「ちょちょちょ、ストップ!」
思わず口を塞いでしまう。
「んぐ、」
「いきなりどうしたんだよ…あんな熱弁するの初めて見たぞ…?」
「ごめんごめん……だって輝があの麻生圭吾と同居とか言い始めるからさ……」
この楓の興奮具合からして、さぞ有名な人だってのはわかったけど。出会いがいきなり過ぎて頭が追いついて行かないよ……。
あー、もう!考えるのはやめだ!
俺は1時間目の準備を始めた。
「あれ輝、もういいの?」
「うん、ありがとうな。勉強になったわ。」
「ふーん。そっか!じゃあメロンパン、今週中によろしく~!」
チッ、忘れてなかったか。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
13 / 22