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望みと裏切り
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仕事に来た。
来てくれるお客様のことを思うと
休むことなど出来なかったし、
マスターに会い、
少しばかり揺れたあの感情が何だったのか、
もう一度確認したかった。
そう思っていたが、、、
「おはよう、梓くん。」
「!、、、おはようございます。」
やはり、店に来て1番先に出会うのがこの人だったりする。
薄笑みを浮かべこちらに挨拶をしてくる。
こちらの心情を知らずに、だ。
「今日も頑張ってね」
いつものように、「はい」と頷こうとした時、
マスターの手が僕の頭に伸びて来て頭を2.3回撫り離れて行く。
そして、
「行ってらっしゃい」
そう言うと、背中をポンと押してきた。
これまた何で今日に限り、ボディータッチをしてくるのかが分からない。
こんなこと今までなかったのに。
頭を撫でるといった行為も、あの日が初めてだった。
ミステリアスな彼がさらにミステリアスに感じた。
それに加え、
生憎、鈍感ではない僕の心は
嬉しさが募って行くことも、
容易く感じとった。
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