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お出かけ
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高校から一時間かかって墓地に着いた
駐車場からお墓まで距離があり坂道を歩く
普段家から出ない僕はもうヘトヘトだ
「はぁ…はぁ…はぁ…」
自然と荒い息が出る
「咲はもう疲れちゃったの?体力ないね」
「疲れたなら俺が抱っこしてやるぞ」
「だっ大丈夫だよ!それに人に見られたら…」
「家では抱っこ以上のことしてるくせに〜‼︎俺も裸エプロン見たかったんだからね!」
そんなことをさらりと大声で言う圭兄のせいでさらに恥ずかしくなってしまった
「僕は大丈夫だから、自分で歩くから」
「そうだよね、じゃないと学校なんか行けないからね」
祐兄のわざとかわからない何気ない一言にとても傷つく
家にいないのに祐兄の呪縛から解けないことが苦しい
わかっているはずなのに涙が出てきそうになる
「おい、着いたぞ」
俊兄の一言で顔を上げると父さんと母さんのお墓があった
「圭、水くんできて」
「はーい」
みんなでお墓を綺麗にした後お供え物をした
みんなで手を合わせて目を瞑る
(お父さん、お母さん、今まで来れなくてごめんなさい。僕は4月から学校に通えることになりました。きっと父さんや母さんが望んだような生活は送れてないだろうけど僕なりに頑張ってみようと思います。これからも見守っていて下さい。後、僕も自由になりたいです)
目を開けるとみんな終わっていて僕を見ていた
「咲も終わったことだし片付けてご飯行こっか」
「やった〜」
「行くか」
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