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幸福な時間
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頰をくすぐる感触に気付いて、俺はゆっくりと目を覚ました。
「起きたか…凛。大丈夫か?」
すぐ目の前に銀ちゃんの整った顔があって、俺の額に唇を付ける。
「ん…、今何時?」
俺が目を擦りながら聞くと、ふっと笑って指の背で俺の頰を撫でた。
「今は夕方の4時だ。2時間くらい寝てたか…。昼飯を食べてないから腹が減っただろ?早めの夕飯を作るから、おまえはまだ寝てろ」
「あ、俺も手伝う……ぐあっ」
銀ちゃんの腕の中から起き上がろうとした俺は、腰に響く鈍痛に悲鳴を上げた。しかも、少し喉も痛い。
「な、なにこれ…痛くて力が入らない…」
また布団に突っ伏した俺の腰を、銀ちゃんがさすりながら苦笑いをして言った。
「悪い…。凛があまりにも可愛いから止まらなかった。でも、やっとおまえを抱けた…俺の花嫁に出来た…。今、俺は満たされてとても幸せだ」
銀ちゃんの言葉を聞いて、俺の胸がきゅんと鳴る。
ーーそうだ…、前にセックスをして契約が成立するって言ってた。てことは、俺…ついに銀ちゃんのお嫁さんになったってこと…?どうしよう、すごく嬉しい!
俺は感動で目を潤ませて、銀ちゃんの顔をじっと見つめる。
「銀ちゃん…、俺…頑張るから、よろしく…ね…」
照れながらそう言って、銀ちゃんの腕を引っ張った。「ん?」と顔を寄せた銀ちゃんの唇に、俺はちゅっと口付ける。
銀ちゃんは蕩けるような笑顔で俺を抱きしめ、「ああ、よろしく。ずっと俺の傍にいろよ、凛」と言って、腕に力を込めた。
まだお互い裸のままで恥ずかしいけど、触れ合う素肌が心地いい。大好きな銀ちゃんの体温と匂いに包まれて、俺はとても幸せな気分に浸っていた。
銀ちゃんの腕の中が気持ち良くて、またうとうとしていたけど、ふとある事が気になり俺はパチリと目を開けた。
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