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温度
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昇兄と散歩をしながら話をして、それで何だっけ、そうだ!辺りを見ていると不意に人影が見えた。
「な、何で?なんであいつ等がいるん、だよ…」
「え?あいつ等って…あ、竜、急いで来て!」
その人達を見ていると、どんどん鼓動が早くなっていった。昇兄も直ぐに気付いて、俺の視線の先を見るとビックリしたような顔になって、その後怒ったような怖い顔をした。
俺が動揺している間に、昇兄が俺の手を取って動けなかった俺を引っ張って、家へ向かっていった。
俺は周りが見えなくて、分かるのは昇兄の手の温度だけだった。俺はこの時昇兄が、どんな顔をしてある決意をしたのに気付くこともなかった。
それはこれからも絶対気付く事もないだろう
家に着いて直ぐに寝室まで行きベットに座った
「竜!竜!俺が分かる?」
「しょう、にい……昇兄、昇兄何で、何であいつ等がここに居るんだよ。」
なにも考えられず、暗闇のなかを一人で居るような感覚だった。だが、そこに昇兄が声をかけてやっと現実に戻ってきた
そうすると、急にさっきあったことが頭をよぎり
震えが止まらず、涙も止まらなくなった。
「竜、それよりちょっと落ち着いて、ここにはあいつ等は居ない。俺達しか居ないから、ね?よしよし、怖かったな~。」
「昇兄、ちょっと、抱き締めて?」
「いいよ」
「俺も、何であいつ等がここに居るかは分からない。でも、注意だけはしとかないと駄目だな。」
「昇兄、明日学校休んで欲しいんだけど駄目かな?」
「明日は休んでも良いんだけと、二日連続は厳しいかもしれないな。でも、明日だけ休むのも心配は無くならないしな~?」
「明日だけでいいよ?」
「竜、そんな思ってもないようなこと言わないの。ずっと一緒に居て欲しいんでしょ?」
「そ、うだけど。」
昇兄に「二日連続は厳しいかも知れない」と言われ、少し寂しくなったし、怖くもなった。それも、昇兄には分かってしまった。
「竜、1つ提案がある。竜は嫌かも知んないけど聞いてみる?」
「聞く!」
「竜も、俺と一緒に学校に行く事。でも、教室には行かなくても良い。保健室で俺と一緒に過ごす事も出来る。どうする?」
正直、学校には行きたくなかった。人に見られたりするのはとても嫌だった。だが、昇兄と一緒じゃないとヤバい気がして、学校に行くことにした。
「俺も、学校に、い……く」
「わかった学長には俺から言っとくから、今日はもう寝よう?」
「ん、服着替えなきゃ。」
「俺がするから良いよ。竜はそのまま寝てて。
おやすみ、良い夢を。」
「ありがとう、おやすみ。」
俺は目を閉じることに恐怖を感じたが、昇兄が近くに居ると安心して眠れる事を思い出し、ゆっくりと目を閉じた。 早く朝が来ればいいのに…… END
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