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ナンパ
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次の日、朝早くからがっつりメイクされ、付け爪を付けられ、そして髪の毛も編み込みにされ余ってる髪は巻かれた。
これ本当に大丈夫かしら……。
こんな格好だからみーくんが来てもわからないだろうと思って慣れない自撮りをして送っておいたけど……返事はOKというスタンプのみでどう思っているかわからない。
銀杏には「ばっちし」って言われて文字なら語尾に星がつくくらいドヤってしてたけど。
姉と妹2人にニヤニヤされて早く家から出たくて出てきたはいいけど待ち合わせ場所についたのが待ち合わせ時間の30分前。早く来すぎたわ……。
そしてさっきから通りすがる人にチラチラ見られ声をかけられ。我慢して家にいればよかったわ。
「ねぇ君、俺らと一緒に遊ばない?」
「お断りします」
3人組の男達が私に話しかけてきた。
金髪でピアスが大量についてる人と茶髪のちょっとチャラそうな人、それからカラフルなアフロの人。
アフロの人だけ浮いてるわね……。
「そんな事言わずにさ〜ちょっとでいいから遊ぼうよ」
「待ってる人がいるんです」
「俺たちよりもそっちが大事ー?」
何この人たち。頭大丈夫かしら。
「当たり前でしょう。あなた達は知らない人ですから。それに知らない人について行っちゃだめだと両親に教わっているので」
「そうだよねー」
ずしっと頭にのしかかる重み。
頭上からする声はなんか聞き覚えがある。
「うんうん。この子の言う通り。知らない人について行っちゃだめだよねー」
「なんだよお前。邪魔すんなよ」
「君たちこそ何ー?この子迷惑そうにしてたよー?」
「め、迷惑そうになんてしてないだろ」
頭にのしかかってる人が3人組の男達を追い詰めていく。
「へーそうなんだー。断ってるのに、待ってる人がいるって言ってるのにしつこく誘うのってさ、すごい迷惑だと思うんだけど」
きっと私の上にいる人はみーくんだ。
安心する声。安心する体温。そして安心する匂い。
絶対みーくんだ。
「ねぇ、いい加減どっか行ってくんない?俺もうお前らと話すの飽きた。」
「ならお前がどっか行けよ」
「あはっ、そうだね。わかった。俺が行くよ」
「紅葉、走るよ」
みーくんが私の耳元で囁いた。
私はこくっと頷く。
みーくんに手を取られ一緒に走る。
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