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待っていた者達
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「ただいま〜」
「あっ、帰ってきた!」
「おかえり紅葉」
「おっ、おかー」
部屋に入って荷物を置き、リビングへ行くとそこには家族だけではなく、見慣れた3人がいた。
「なんでいるの?」
「ちょっ、なんでいるの?とか失礼以外の何ものでもないからね?」
「えっ、あっ、ごめんなさい?」
「なんでって言われてもねぇ〜」
ニヤニヤした顔で言うのはクールビューティな優香ちゃん。優香ちゃんがこんな表情するの久しぶりに見たわ。
「いーちゃんのデートがどんなだったか聞きたくてー?」
同じくニヤニヤした顔で言うのは全体的にふわふわしている芽依ちゃん。芽依ちゃんは常にニヤニヤしているからこっちの方が違和感ないわ。
「篠宮が紅葉に変なことしてないか気になって?」
また更にニヤニヤした顔で言うのは同性だからか幼馴染みの中で1番話している拓麻。なんでしょうね。拓麻はどんな顔しててもなんとも思えないわね。
「だからって3人で来ることないでしょう?電話なりメールのなりなんでもあるじゃない」
「そんな事言って紅葉スマホ見るか?」
「……見ないわね」
「だから来たんだよ」
私は若者にしてはスマホを弄らない方だと思う。そのせいで何か連絡が来ても気づかないことの方が多くてすごい迷惑をかけている気もしないではない。
「デートは普通だったわよ。至って普通。満足した?はい、帰って!コンクール曲練習したいんだから!」
普通って言ったけど本当はすごい楽しかったし緊張もしたし、ドキドキすることが多かった。迷子にもなったし。
「いーちゃんマシンガン……」
「私もコンクール曲やらなきゃな〜。めんどくさい〜」
「じゃあ俺は銀杏と喋ってから帰ろ」
三者三様の返答をした3人を放置して私は部屋へ行った。
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