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想像力
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最近、靴箱に手紙が毎日入るようになった。封を開けるとカッターの刃があり、手を切ることもしばしば。手紙の内容は「光琉くんと別れて!」だとか「あんたみたいなオカマすぐに飽きられるんだから!」とか私がみーくんと付き合ってるのに反対派の方たちからの批判の声だった。
最初は気にしてなかった。だってそうでしょう。人に口を出されるようなことじゃないのだから。誰と付き合おうが他人に口出しする権利はない。そう思っていたけれど、冷静になると私はみーくんの家族にどう思われているかわからない。私の家族には言ったけれどみーくんの家族には言っていない。つまり反対される可能性が十分にあるのだ。
“他人”が口出しする権利はないけど“家族”が口出しする権利はありすぎるほどにある。確かに結婚とかそういうわけではないから別にいいのではないかとも思うけれどもしも、この先ずっと付き合っていくのならば言う義務はあるし口出しされる義務もある。
そう考えれば考えるほど私は闇に落ちていき何も考えることが出来ず、次第にストレスとなり熱を出したりぼーっとしたり授業に集中できなくなり、遂には音のピッチがわからなくなるほどになった。そして何を思ったのか自殺未遂。本当今になったら自分がどれだけ追い詰められていたのかがわかる。でも追いつめられている状況は変わらなくて、学校に行けば多分大量の手紙が靴箱に入っていたり下手したら机の中にも入っているだろう。
早ければ明後日には退院できるとパパが行っていた。退院はしたい。けれど学校に行きたくない。人生初かも知れない。私は1度も学校に行きたくないと思ったことがないのだ。まさかこんな風に思うなんて。
このことはどうにかしたいと思っている。そのためには協力者が必要。だって私は否定されているのだから。でも誰にも言いたくない。だって迷惑をかけてしまうから。でも言わないとどうにもできない。だってとでもを繰り返してもどうにもならないことは知っている。考えなくては。
考えろ。考えろ。考えろ。
頭の中でその言葉がこだまする。もうどうにもできない。このまま放置するのが一番いいのではないか。そう思い始めてきた。放置して私が今まで通り我慢すれば。解決なんてしなくても生きていける。それでいいじゃないか。無理に解決する必要はないじゃないか。これでいい。いや、これがいい。そうすれば誰にもいう必要はないし、気づかれることもない。今まで通りに勉強して喋って吹いて。それでいいんだ。それで。
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