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第17場 ハルの勤務先
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【第17場 ハルの勤務先】
エレア:「すいません、少年ジャンプ~編集部の坂田に、杉田が来たって伝えて貰えますか?」
受付:「持ち込みのお約束ですか?」
エレア:「いや、あの。身内で。伝えてもらえるだけでいいんで。」
10分後
ハル:「エレアどうした?今朝のLINEで急に話したいことって。ゆっくり話聞いてやりたいんだが、今から編集会議で、何時になるか。」
エレア:「あー、何時でもいい。待ってっから。」
ハル:「ほんとに遅くなるぞ?」
エレア:「へーき。どうしてもハル兄に聞いて欲しいから。」
ハル:「わかった。奥にスタバがあるから、そこで待っててくれ。」
エレア:「りょーかい。」
(ハル編集部に戻る)
編集長:「坂田!どこで油売ってんだ!編集会議始まるぞ!」
ハル:「すいません!すぐ行きます!」
編集長:「今日は社長も出るんだ、早くしろ!」
ハル:「社長が?は、はい!」
………
編集長:「じゃあ、最初は坂田からだな。」
ハル:「はい!今回の作品は…。
赤左衛門:「却下。」
ハル:「俺、まだなにも言ってないですよ?」
赤左衛門:「却下だ。」
ハル:「なんですか!それ!」
赤左衛門:「却下つってんだろ?」
ハル:「そんな、なんでですか?」
赤左衛門:「企画書がつまらねー。最初の三行で寝るかと思ったぞ。編集が作品の面白さを伝えられないなら、作品もつまんねーだろ。読む時間の無駄だ。」
編集長:「社長、それは…」
赤左衛門:「坂田のだけじゃねーぞ。今回はみんなボツだ。ストーリーはありきたり、作画は雑、新鮮味はゼロ。お前らホントに少年ジャンプ~の編集の自覚あんのか?」
ザワザワ
赤左衛門:「3日やるから出直してこい。それからお前ら今日は全員帰れ。煮詰まった頭で考えても、クソも出ねーぞ。ってことで、お開きな!」
(赤左衛門、立ち去る)
ハル:「編集長!」
編集長:「お開きだ。」
ハル:「そんな横暴過ぎませんか?」
編集長:「お前は転職組だから知らねーのか。社長がボツって言った作品は無理に載せても、すぐ打ち切り。逆に認められれば1発で有名作品だ。尾田栄二郎先生も社長に認められた1人だ。」
ハル:「そんな…」
編集長:「お開きだ。社長命令だ、今日は全員帰れ。」
(帰り支度をしたハル、廊下で赤左衛門に会う)
赤左衛門:「お前まだいたのか。カワイコちゃん待たせてんだろ?早く行ってやらねーと、逃げられるぞ。」
ハル:「なんで知ってるんですか?!…ってもしかして、俺を早く帰らせるために?」
赤左衛門:「お前の頭はミミズ以下か。
俺は仕事に私情は持ち込まねー主義だ。
単にミミズ脳で考えた企画書がつまらなかったことと、カワイコちゃんが重なっただけだろーが。」
ハル:「カワイコちゃんって、だから男ですよ?こないだの奴とは違って、ちゃんと男に見えると思うんですけど。」
赤左衛門:「あーミミズ訂正、ミジンコな。
恋愛で思いつめてるうちは、みんなカワイコちゃんだ。」
ハル「?なんで恋愛ってわかるんですか?」
赤左衛門:「ミジンコ。もう少し観察してやんねーと、カワイコちゃんが泣くぞ。それとも俺がお前を、ひーひー鳴かせてやろーか(笑)」
ハル:「…なんか社長が言うと冗談に聞こえないんで、やめてください。」
赤左衛門:「俺はいつでも本気だ。俺に鳴かされたくなかったら、早く行け。」
ハル:「社長、ありがとうございます!」
赤左衛門:「礼なら仕事でキッチリ成果上げろ。」
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