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第51場 紀伊國屋書店
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【第51場 紀伊國屋書店】
(エレア店内にいる)
敦子:「エレア!」
エレア:「あ!敦子さん!
あれ?すいませんもう時間過ぎてましたか?」
敦子:「まだ10分前よ。」
エレア:「じゃどうして中に?」
敦子:「エレア、待ち合わせ待たせることないし、店内にいる気がしたのよ。」
エレア:「なんか、すいません。」
敦子:「馬鹿ね。なにも悪いことしてないじゃない。それより参考書?」
エレア:「はい。模試の判定下がっちゃったんで、ちょっと焦ってて。」
敦子:「勝負前に余裕ね。どこ受けるの?
…って、立ち話もなんだし、行きましょうか。まずは伊勢丹ね。」
エレア:「伊勢丹?食事じゃないんですか?」
敦子:「スーツを買いに行くのよ。いくらblue moonが私服勤務の店だからって、今月のラストくらいスーツ着なさい!
お客様も喜ぶわよ、きっと。」
エレア:「つくもは、バーイベでも来てませんでしたよ?あ、でも確か7月の聖夜さんのときは白スーツ着てた気が。」
敦子:「あー!白スーツなんて止めて!
アホなホスト丸出しじゃない。
ゴキブリみたいなテカテカもやめてね。
とにかくいくつか周りましょ。」
(買い物後 寿司屋)
エレア:「すいません、ありがとうございました。」
敦子:「いいのよ、私が言い出したんだし。」
エレア:「でもKionなんて俺に着こなせますかね?」
敦子:「オーダーする時間がなかったから店にあるものになったけど、エレアはスタイルもいいし、大丈夫よ。」
エレア:「だといいんですけど。」
敦子:「それで?エレアから同伴持ちかけて来るなんて珍しいけど、どうしたの?」
エレア:「あ、締め日なんですけど。」
敦子:「あー時間制ってやつ。私とマリアで合同のタワーあるから、ラスト前ね。何時から何時に行けばいいの?」
エレア:「それなんですけど、もし敦子さんが大丈夫なら、オーラスでいて欲しいんです。ただ、マリアと相卓でも大丈夫ならですけど。一応、マリアはいいって言ってくれてます。」
敦子:「エレアのおかげでマリアとは仲良くなれたし、相卓でもいいけど、オーラスにしてエレアの他の客は回しきれるの?」
エレア:「まぁ、なんとかぎりぎり。」
敦子:「でもなんでオーラス?
タワーやるからって理由だけなら、気にしなくていいのよ?それとも他にも何かおねだり?プラチナタワーでは足りないのかしら?」
エレア:「そうじゃないです。敦子さんには育ててもらった恩があるし、敦子さんとマリアのおかげで売上ここまであるのは事実ですし。本当にありがとうございました。」
敦子:「まだ辞めるわけじゃないのに、やめてちょーだい。でもありがと。売上事情気になってたから、オーラスで居られるなら事情も掴めるし助かるわ。」
敦子:「で、中間の5000万で200万差から、大きく変動あったの?」
エレア:「今のところはないです。ラスソンも五分五分ですし。だから、たぶん締め日が勝負になります。」
敦子:「タワーはプラチナでやるけど、それはきっと九十九も同じこと考えてるでしょうしね。」
エレア:「はい、だから俺にも勝敗はわかりません。」
敦子:「じゃあ天まかせね。なら、力つけて行きましょう!さぁ、食べましょ。『サビ抜きのお寿司』を(笑)」
エレア:「あ。敦子さん今笑いましたね?」
敦子:「だって、生ける伝説が、お寿司はサビ抜きしか食べられないなんて(笑)」
エレア:「しょーがないじゃないですか!
ワサビ苦手なんですよ。わざわざツーンって痛いの食べる人の気持ちがわかりません。」
敦子:「お子ちゃまね(笑)」
エレア:「ワサビひとつで子供扱いしないで下さい!」
敦子:「あらだって…(笑)」
(その後しばらく嵐の前の静けさのような、平和な笑いが続いた)
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