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…寝れなかった。
正確には眠れなかった。
ずっと考えても考えても答えは見つからずにいた。
昨日の胸の痛みは何だろう。
何も…思い出せない。
いっその事、
友人に聞き出そうか。
僕はそう思い校舎の中に入った。
「おはよう」
「ああ、
おはよ」
友人はいつも通り。
だけどどこかピリピリしている?
そう感じたのは偶然だろうか。
「なあ、
お前は知っているんだろ?
僕が誰と付き合っていたのか…」
友人の纏う空気が変わった。
聞いてはいけなかったのか?
すると友人は下を向き口を開いた。
「…例え思い出したとしてもまたお前が辛くなるだけだ。
そしてあの人もお前が忘れてることを望んでいる
あの人の為にも思い出さないでくれ…」
友人は最後にこう言った。
『 あの人にも、
もう傷ついて欲しくない』
友人の顔はとても苦しそうで、
これ以上聞いてはいけないと感じた。
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