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番外編:エイプリルフール~嘘つくのもつかれるのももうこりごりだ~
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「夏鈴…」
「え…」
僕は目の前が真っ暗になった。
~少し前~
「夏鈴、
今日はどこに行きたい?」
僕達は今日、
偶然にも休みが重なった。
「天気もいいからお散歩したい」
僕がクロにそう言うと、
「分かった。
じゃあ、
散歩に行こう!」
「うん!」
クロはもともと出かけるつもりでいたのか、
既に出かける準備を終えている。
一方の僕は、
家でゆっくりしていたので何も準備ができていない。
僕は慌てて出かける準備をした。
僕達は出かけるとき必ず手を繋ぐ。
人の目なんて気にしない、
やりたいことをやる、
クロの自由奔放さに僕は救われていた。
散歩と言っても公園を歩くだけではなく、
街中に行ってウィンドウショッピングも楽しんだ。
今日はクロにしては珍しいと僕は思った。
それから少ししてクロに先に帰っていてと言われた。
何だろう、
と思いつつも僕は一人で家に戻る。
家に戻れば何故か家の中に椿と桔梗がいた。
何故家に入ってこれるのだろうか。
「合鍵渡したっけ?」
僕がそう問うと、
「クロが、
夏鈴が一人の時心配だからって渡してきた」
椿が何でもないように答えた。
「そうなんだ…」
それは知らなかった。
「あ!
そういえば」
と桔梗が声を上げた。
「な、
何?」
僕が聞くと、
桔梗は僕に近寄ってきて…。
「この間ね、
クロ君が女の子と腕を組んで歩いてるの見たんだけど…」
夏鈴、
知らない?
そんなことは初耳だ。
どうして僕に聞くんだろう。
「ううん。
知らない」
「そっか。
じゃあ、
見間違いかな」
心の中がモヤモヤする。
2人がいるのに、
泣いてしまいそうになる。
「ごめん、
2人とも。
今日はもう疲れちゃったから寝るね」
僕に今逃げれるとしたらこれだけだ。
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