アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
CAGE2:あの日の同罪ー立花 直ー13
-
あまりにも自然な動きに飲み込まれそうになっていたら、唐突に強い力で身体を引かれた。
それは倉橋さんのもので、僕は何故だが抱えられるように倉橋さんの腕に収まっている。
「ーーコイツにそんなことさせない。せいぜいやらせても俺のサポートぐらいだ。」
「えー、でもなー…ちょうど色仕掛けの依頼が一件来てるんだよ。」
と上月さんは茶封筒をヒラヒラとさせる。
「立花くんの雇用主は僕なんだから、決定権はこちらにあると思うけど?」
「……ダメだ。」
「立花くんの容姿があれば完璧なんだけどなぁ…」
「………俺がやる。」
吐き捨てるように倉橋さんが言えば、待ってましたと言わんばかりの笑顔で上月さんは茶封筒を差し出す。
「あれ?いいの?いつもこの手の依頼は断るのに」
「……どうせこれが狙いだろ。」
茶封筒を奪い取った倉橋さんは、それはそれは不機嫌なご様子。
「立花くん、倉橋くんのサポートお願いできるかな?初仕事だよ。」
「はい。」
「それから啓介も今回は一緒に行ってもらうから。啓介は立花くんに付いててあげてね。」
葉桜さんは無言で頷いた。
「開始は2日後だからゆっくり体を休めて、資料をよく読んでおくように。特に倉橋くん、愛想良くやってもらうからね。」
「チッ………」
何だか上月さん、とても楽しそう。
倉橋さんはすっかりご機嫌斜めだ……。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
70 / 269