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CAGE2:あの日の同罪ー立花 直ー22
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ベッドの上で眠る倉橋さんに近付いて、傍らに座る。
嫉妬、ヤキモチ、独占欲……
そのどれもが今まで知らなかった感情。
深い眠りに落ちている倉橋さんの頬をつつく。
全く反応がない。
けれど何故だか心が落ち着く。
「好き……」
ポツリと出た言葉。
自分で言ったくせに妙に恥ずかしい気持ちになる。
もっと、触れたい。
もっと、近付きたい。
高まる欲求を抑えられそうにない。
そっと倉橋さんの頬に唇を寄せてみる。
起きないと分かっていても心臓は煩いぐらいに鳴っていた。
ドキドキしながらも、今度は形のいい唇に指を這わせてみる。
柔らかい……。
ふにふにと遊んでいたら、倉橋さんが声を漏らして眉間にシワを寄せるものだから慌てて手を離す。
び、ビックリしました……。
はぁ……僕はいったい何をしているんでしょう……。
脱力してベッドに突っ伏すように頭を預ける。
目を瞑れば未だ煩い心音と、うずき始めてしまった下半身の熱を感じた。
寝ている人相手にこんな………。
人は欲深い。
自分の中にこんな気持ちがあるなんて知らなかった。
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