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CAGE2:あの日の同罪ー立花 直ー23
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眩しさを感じて、微睡みから目を覚ます。
ハッと顔を上げれば目の前のベッドには、まだ倉橋さんが眠ったままだった。
いつの間にか寝てしまったんですね……。
カーテンから差し込む光が朝を知らせている。
昨日家に着いたのは22時頃のことだったので、一晩明かしてしまったのだろう。
昨晩と変わらず綺麗に眠る姿。
「倉橋さん……」
反応はない。
死んでしまったのでは?と頬に触れてみれば体温があってホッとした。
安心感と共にまた熱が伝わってくる。
じわりと胸を熱くする。
トクン、トクンと鳴る心臓がもっと、もっとと僕を駆り立てる。
そのまま頬に触れていたら、ふいに倉橋さんの目が開いた。
寝起きが悪いためか眉間にシワを寄せて、少しの間天井を見つめていた。
それから気付いたように僕へ視線を移す。
「立…花………?」
今、倉橋さんの目には僕が写っている。
僕だけがこの綺麗な目に写り込んでいる。
そう考えるだけで堪らない優越感を得てしまった。
「……どうした?」
倉橋さんがゆっくりと上半身を起こした。
「立花?」
名前を呼ばれるだけで、こんなにも胸が締め付けられてしまう。
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