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CAGE4:あの日の同罪ー倉橋 洋ー20
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そのまま顔を近づけると、啓介はぎゅっと目を閉じた。
子供みたいなその表情に思わず笑みが溢れる。
触れるだけのキスをしてやれば、恐る恐ると言った様子で啓介は目を開ける。
「本当、可愛いね。」
「……ば、バカにしないでください。」
「してないよ。……啓介、ありがとう。僕は完璧な人間じゃないし、きっとまた迷うことがある。その時は君に頼ってもいいかな?」
「……だから、良いって言ってるでしょ。」
照れているのか顔を赤くさせて、そっぽを向く。
そんな仕草さえ可愛いと思える。
「ああ、そうだ。今日はクリスマスイブだったね。一緒にケーキでも買いに行こうか?」
「え、でも……」
と啓介は口ごもる。
「ん?」
「上月さん……甘いの苦手じゃ……」
「いいんだよ。それに啓介は甘いの好きだろう?ケーキ食べて幸せそうな顔している啓介が見たいな。」
「な、何ですか……それ……」
顔を手で覆ってしまったけれど、隠しきれていない耳は可哀想なぐらい真っ赤だ。
その耳にそっと口を寄せる。
「啓介、好きだよ。ねえ、ケーキの前に少しだけ甘えさせて?」
そのまま耳をくちゅくちゅと音を立てるように舐めれば、その身体はふるふると震える。
「やっ……だ……それ…」
「ねえ、良いって言って?」
「…………だめ」
「嘘つくとお仕置きしちゃうよ?」
「……………ぃいです」
呟かれた言葉は小さく、震えていた。
更に耳を嬲ってやれば、啓介の身体はぐったりともたれ掛かってきた。
「気持ちいい?」
「うっ………はい……」
普段は強気な印象のこの目が、今は瞳を潤ませて僕を見上げている。
その事実が堪らなく僕を興奮させた。
「ん………んんっ………」
思いの丈を押し付けるように唇にキスを落とす。
「あ………」
僕の変化に気が付いて、啓介は目を見開く。
「勃ってる……」
「そりゃ勃つよ。こんなに可愛い子が腕の中に居るんだから。」
何ですか、それ……なんて言いながら嬉しそうな顔をする。
厄介だなぁ……無自覚は。
「ごめんね、啓介。ケーキは明日になってしまいそうだ。」
「え?」
返答を待たずして、啓介の身体を抱えあげる。
向かうのは奥の部屋のベッド。
「ちょっ、上月さん!」
「はは、ごめんね。ケーキ、ホールで買ってあげるから。……今は止まれそうにないな。」
ベッドへ降ろされた啓介はようやく意味を理解して、慌てて逃れようとするけれど、そう簡単に逃がしてはやらない。
腕をとってベットへと押さえつける。
「ーー抱くよ。」
「あ……や、だめ……そんな、目で見ないで……身体、ぞくぞくするっ……」
「啓介、煽るの上手いね。」
ケーキは俺が一人で買いに行くことになりそうかな。
なんてことを残り僅かな理性の中で考えていた。
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