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CAGE4:あの日の同罪ー倉橋 洋ー41
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慌てて指示通りにスタッドにジェルを塗り込んで、今開けた穴へと通す。
「少し動かしてくれ。ジェルを塗り込むように。」
「はい。あの……痛くないんですか?」
「全然平気だ。見た目が派手なだけだな。」
「そう……ですか………。」
「終わったらピアス通して。」
充分にジェルが塗り込まれたことを確認して、ピアスを手に取る。
ピアスはとてもシンプルで赤朱色の石が嵌め込まれている小さなものだ。
「このピアスの色って……」
「……ん、アンタの髪の色と一緒だ。綺麗で、俺は好きだ。」
僕の毛先を掬って、倉橋さんがソッと口付けた。
「は、恥ずかしいです……」
「ふっ、ピアス、通して。」
「はい……」
全く恥ずかしがる様子なんてない倉橋さんの耳にピアスを通す。
黒い髪と白い肌に赤朱色はよく栄えて見える。
「……どうだ?」
「とてもお似合いです。格好良い……」
「……そうか。これがアンタのものだって印だ。」
言われた僕も嬉しいけれど、言っている倉橋さんも何だか嬉しそうだった。
「あの……僕も、着けたいです。」
「……いいのか?」
「はい。僕にも貴方のものだって印が欲しいです。だめ、でしょうか?」
「……馬鹿だな。良いに決まっている。こっち、来い。」
ぐいっと腕を引かれ座らされたのは倉橋さんの膝の上。
「わっ、ちょ、ちょっとーー」
「大人しくしろ、耳貸して。」
「うぅ……はい……」
倉橋さんは僕のことを頑固だと言うけれど、倉橋さんだって大概だと思う。
「じゃあ、いくぞ。」
「え!?もうですか!?」
手際の良い倉橋さんは、いつの間にか準備を終え、耳元へピアスを当てていた。
「あ、待ってください……」
「……何?」
「その、やっぱり少し怖くて……」
「やめるか?」
「いえ!やめません!やめません、けど……」
なかなか決心がつかない。
うだうだとしていたら、短い溜め息が聞こえてきた。
あ……怒られる……。
咄嗟にそう考えてしまって、下を向いた。
「……立花、こっち見て。」
「………はい。」
恐る恐る見上げる。
先にあった瞳と視線が合わさった瞬間、顎を取られ唇が重なった。
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