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CAGE5:日常に潜む影9
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少しずつ動いていた腰がピタリと止まる。
「………はぁ………アンタ、だから馬鹿だって言われるんだぞ。」
「………ぇ?」
「……加減してるコッチの身にもなれってことだ。」
加減って……倉橋さんは我慢してると言うことなんだろうか…?
「あの……我慢しないでくださいね。僕、嫌ですよ。倉橋さんばかりが我慢するなんて…そんなの不公平じゃないですか。」
「……はぁ、だからそう言うのが…」
「だ、だって…」
「……分かった。もういい。」
頭を抱えたあと盛大な溜め息が落ちてきた。
お、怒らせてしまったんでしょうか……。
「……幸せだからいいんだよ。」
「……幸せ?」
「……そ。アンタのためにしてる我慢なんだから、幸せなんだよ。」
笑った倉橋さんはソッと額にキスをくれた。
あ……この顔、僕の大好きな笑顔だ……。
「…まだ堪えられるか?中、もう少し挿れたい。」
「はい……大丈夫です……。」
もう一度額にキスが落ちてから、倉橋さんの腰が再び動き始める。
慎重にゆっくりとした動き。
そこから倉橋さんの優しさが伝わってくるようで、身体が喜んだように震えた。
「あっ……ん…」
「…痛むか?」
「違っ………う、嬉しくて……な、んか……身体が震え」
「………っ…はぁ……可愛すぎるのも大概にしとけ。」
「ぁ………え……?」
ゆっくり動いていた腰も、少し苦しいと感じる頃、ピタッと動きを止めた。
それから優しく抱き締められる身体。
「………っ……どうだ?」
「この間より…ちょっとだけ、苦しい……でも平気です……」
「…この間よりは少し深く挿れたからな。」
「この間よりはって……まだ全部じゃないんですか……?」
「……アンタじゃまだ全部は無理だ。」
多分、これは倉橋さんの優しさなんだろう……でも…
「……や、です」
「………?」
「そ、んなの嫌です……ちゃんと、全部、ください……」
僕はとても欲張りだから、この人の全部じゃないと嫌なんだ。
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