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CAGE6:止まない愛情34
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紡げなくなった言葉の代わりに蔑む目を向けると、上顎を遊んでいた二本の指が舌を捕まえて、外へと引きずり出される。
「……ふ、ぐ………ぁ……っ……」
「熱いな、どこもかしこも。」
舌先同士が擦れ合うと、ざらつきの心地よさに思考がぼやけ始める。
「……ン…っ…………」
熱い……考えが………まとまらない………。
「洋、思い出すんだ。奉仕の仕方は昔教えただろう?」
もう一度突き入れられた指が奉仕を促すように舌に絡みつく。
「上手に出来ないなら、あの二人を追い掛けようか?」
それは悪魔の囁きで、俺のスイッチを押すには十分な言葉だった。
舌と上顎で指を挟み込み、媚びるように擦り付けると目の前の男は満足そうに笑む。
「ああ、よく覚えているじゃないか。」
忘れるはずがない。
何年も何年も刻み込まれたんだ。
「この数年、ずっとあの子を身代わりにしてきたが……」
………美柴か。
「やはり本物には敵わないな。唯一勝てるのは従順さぐらいなもんだ。」
上顎を二回押されるのは口淫終了の合図。
大人しく口を開くと指を引き抜かれ、唇の端からは飲み込めなかった唾液が伝った。
「……ハァ……っ……ハァ……」
「辛そうだ。よく理性を保てる。」
「……っん、な…………だ……」
「ん?」
「ハァ………っ美、柴は……アンタ…の……何なんだ………?」
思案する素振りは、本当に素振りだけなんだろう。
答えなんて決まっているくせに。
「ペットだと言えばペットだし、道具だと言えば道具になる。要するに俺にとってあの子は何でもない、が答えだ。」
唾液で濡れ滴る指先を舐め取りながら、何でもないことのように答える様が異常に憎らしかった。
「怒ってるのか?残念だがそれはお門違いだ。むしろ俺は感謝されるべきだと思うがね。」
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