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「喧嘩」青緑
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「次回もお楽しみに!ほんじゃあ、またな!」
「またな!」
「またね〜」
「……」
「……」
…またやってしまった。ゲームに熱くなりすぎてついおついちさんに言い過ぎてしまった。
特に今日は言い過ぎて動画内で喧嘩をしてしまった。弟者が「まあまあ」とその場をおさめてくれたから良かったが…おっつんは全然こっちを見てくれない。
でも喧嘩をした日はおっつんがご飯を作ってくれていつも仲直りができている。だから今日も大丈夫だ。
そう思っていたんだけど…
「じゃあ俺そろそろ帰ろうかな。撮り溜めてた動画編集して上げておくね。」
「え、おついちさんもう帰るの?」
正直俺も驚いている。だって、今まで喧嘩をした時は必ずご飯を作ってくれて…いや、そんなことなくても仲直りくらいできる。でも、ご飯を作りたくない程おっつんを怒らせてしまったのだろうか…?
俺はできるだけ動揺を見せないようにその場を片付ける。
「うん?何かあった?」
「あ、いや……何も。」
おそらく弟者も今日は喧嘩をしていたからおっつんの作ったご飯を一緒に食べてあの時はあーだとかこーだとか話をする流れだと思っていたのだろう。さっきから俺の方をチラチラ見ているのがなんとなくわかっていた。
「そ?じゃあ帰るね。」
「あ…き、気をつけてね。」
「うん、ありがとね。」
本当に帰るのか…?そう思いおっつんの方を向いたが、おっつんはもう扉に手をかけて出て行くところで、全然俺の方を見ていなかった。
クソ…何で行くんだよ…引き止めろよ、俺!!
そう思うだけで結局何も言えず、おっつんの背中を見送ってしまった。
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