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「喧嘩」青緑
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おついちさんが目を開けた時、寝ぼけているのか俺が誰かわかっていないみたいだった。でも、俺がおついちさんの顔を覗き込むとすぐに抱きついてきた。
「会いたかった…。」
風邪をひいているからなのか、そう言っていつもより甘えてくるおついちさんが可愛くて仕方なかった。その反面、後悔や罪悪感も再び芽生えた。本当に俺はおついちさんに甘え過ぎていたみたいだ…。
あの時一緒に居たのに風邪をひいていることに気づけなかった。あの時俺から謝って引き止めようとしなかった。そのせいでおついちさんが倒れて、めろさんに迷惑をかけた。
おついちさんの冷えピタを替え、体温計を渡す。少し経って体温計が鳴ったので見てみるとまだ38.2度もある。おついちさんはもともと35度代で低体温だからきっと怠いし、辛いだろうなあ…。
それでも俺が横にいると嬉しそうに笑顔を向けるおついちさんがたまらなく可愛い。きっと喧嘩していたことなんて水に流してくれているのだろう。でも、俺はけじめをつけなければならない。
おついちさんにもうこんな想いは二度とさせたくない。
「ごめん、おついちさん…。俺、おついちさんに甘えてた…。」
真剣に思いを伝えると少し泣きそうな顔をしていた。それが何だか辛くて、胸が苦しくておついちさんを抱き締めた。
「もっと俺を頼ってよ…。」
「…兄者…お、俺……」
おついちさんが何か言おうとしていたからおついちさんから身体を離し、体勢を整えた。
「…あの……俺もごめんね。兄者にそこまで思わせちゃってるって考えもしなかった。謝らなくても俺は兄者がちゃんとそう思ってくれてるってわかってるから良いんだよ。でも、心配してくれて嬉しい。兄者のことばっかり考えてた。俺ね、兄者のこと考えると胸がギュウウってなるんだよ。それくらい兄者のことが大好き。だから兄者を置いてどこかに行くなんて絶対ないよ。」
そう言って俺が抱き締めようとするより先に抱き付いてきた。
…ああ、もうこの人は何でこんなにも……。
「…あーもう……我慢しようと思ってたけど、やっぱり無理。」
「え、兄者……んんっ」
おついちさんをベッドに押し倒して唇を重ねた。本当はキスしても良いか聞いてからしようと思うくらいには反省していた。でも、どうせ聞いたところで『風邪ひいてるからだめ。』とか言われそうだし、こんな可愛い人を目の前にして誰が我慢できる?少なくとも俺は無理。
「ふぁ…あに…ん……らめっ…」
舌を絡めるとさらに抵抗して俺の肩を押していたけど、風邪をひいているおついちさんの力じゃ俺は動かない。一応抵抗しているからおついちさんが物足りないと思うところで唇を離した。
ハァハァと肩で息をして、熱のせいもあるけど顔を真っ赤にして、とろけた表情をしていた。
…やばい。俺の方がもう一回キスしたくなってきた。全然余裕ない……かっこ悪。
「あ…兄者っ……」
「…何?」
わざと何のことかわからないフリをしてそれ以上は何もしないし、言わない。
「〜〜〜〜っ!意地悪!」
そう言って顔を両手で隠してしまった。……また調子に乗ってしまった。やり過ぎたと思い謝ろうとした時、おっつんが顔から手を離して身体を起こした。
「おっつ「でも、そういうところもすごく好き。」
そしておっつん自ら唇を重ねてきた。
「………もっとしたい…もっとして?」
「……上出来。」
俺はもう一度唇を重ね、深いキスをした。
END
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