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いじめ
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蒼月said
財布の件があってから1週間が経とうとしていた。
俺には犯人の検討がついていたが、あえて言わなかった。
海道の奴が神城になんかするようであればすぐに言うつもりでいたが、何かしている素振りを見せない。
神城に聞いても何もされてないよの一点張りで顔に痣もないのでしばらく様子を見ることにした。
「雅〜とれよー!」
海道の投げたボールが神城の肩に当たる。
「うっ、、、」
「わりぃ!大丈夫か?」
「だ、大丈夫!」
「ちゃんと取れよー!」
「ご、ごめん。」
キャッチボールなんか日常茶飯事だ。
最近は特によくやっている。
体育が苦手な神城を気遣っているらしく、みんなで集まってわいわいしている。
それもあってか最近あいつは俺のところにこない。
前はうざいくらい隣に来ていたから今は少しだけ寂しいような気がする。
気がするだけだが。
あいつに友達ができることはいい事だと思う。
転校してきて1ヶ月くらい経つが顔色を伺って行動しているようなところがあった。
「いくぞー!」
今はキャッチボール効果もあってかいつも笑顔でいる。
俺といる時のような犬みたいな笑顔。
「ん"ぐっ。」
海道の投げたボールがどこかに当たったのか神城はその場に膝をつく。
ガタンッと机を押し俺は海道と神城を見る。
当たりどころが悪かったのか神城がうずくまったまま動かない。
「おいおい!取れない時はよけろって言ってるだろ〜?」
机で隠れてよく見えないが、介抱しているのか海道が神城に近づく。
心配になって海道に問いかける。
「大丈夫そうか?」
「大丈夫だろ!な!神城!」
神城は若干よろけながらも立ち上がる。
大丈夫そうには見えないが、
「大丈夫大丈夫!」
と、笑っていう。
「…それならいいけど……。」
俺はここ2日程、自分にまとわりつく違和感の原因がわからずにいた。
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