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いじめ
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蒼月Side2
俺は、5時間目をサボって屋上にいた。
いつも二人でいた屋上には彼の姿だけがない。
座り込んで空を見上げる。
太陽の眩しさが、空の明るさが自分を惨めな気持ちにさせる。
たった1週間。
それしか時は流れていないのに。
離れている時間の方が短いはずなのに随分長く感じでならない。
海道と一緒にいる神城。
海道が羨ましくなったと同時に嫉妬した。
「…くそっ、、、なんでこんな苦しいんだよ…。」
微笑ましいはずなのに、妬ましくて嫉妬して。
自分がすごくすごく惨めに思えた。
胸が苦しくて痛くて、思わず抑える。
視界が少しずつ揺れる。
自分の目に涙が溜まってるんだとわかった。
「んで……な、んで……。」
自分だけがずっと取り残されているような気がするんだ。
いつも。
苦しくて苦しくて、もがいても同じ場所には立てない。
光のあるところに出ることはできない。
「…俺は……ここにいることすら……許されないのに…。」
「蒼月!!!」
屋上の扉を勢いよく開けて碧海が入ってくる。
すごく走ったのか肩で荒く息をしている。
「ど、どうした?」
目を擦るふりをして涙を拭う。
「蒼月、雅がいないんだ!」
すごく焦っているのが伝わってきた。
「な、いないってどういうことだよ…。」
「俺だってわかんねぇよ!!メール来ねぇし、電話も出ねぇし…学校にも来ねぇんだよ!!」
碧海は俺の腕を掴む。
「とにかく一緒に探してくれ!頼む!!」
「わ、わかった…。」
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