アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
いじめ-3
-
朝、旧体育館に呼ばれて僕は、用具室に行った。
使われていない旧体育館には人気がなく、薄暗い。
不安を抱えて僕は用具室のドアを開ける。
「あっ!!」
中に入ろうとしたのと同時に足を引っ掛けられて転ぶ。
用具室にあるマットのおかげで痛くはなかった。
けど、すぐに抑えられて手首や足首を掴まれる。
うつ伏せで動けない僕は体を横に振る。
必死で抵抗した。
「っちっ!こいつ、動くな!!!!」
ドンッと鈍い音がして僕の後頭部に激痛が走る。
殴られている事と手足を縛られた事だけはわかった。
「離して!はな、して!!」
僕は必死にもがくが、縄が擦れて皮が剥けるだけだった。
「離すわけねーだろばーか!」
「お前は次に俺達が来るまで誰も来ないこの用具室の中で大人しくしてろよ!」
「大人しくしていられたらちゃんと解いてやるし今日は勘弁してやるよ!」
口々に吐き捨てて用具室を出ていく彼ら。
僕は叫んだ。
「嫌だ!やだ!!!!なんでもするからここだけはやだ!!お願い!お願い、します!!お願い!!!!」
僕は暗い場所と狭い場所が苦手だ。
閉塞感が僕を襲う。
バンッと重い扉が閉まる音がした。
きっと縄を解いたとしても出られないようにされているだろう。
「やっ、だ……開けて…開けて…よ…ぉ…。」
恐怖に負けて涙があふれる。
どんな事をされても泣かなかったがこれだけは心が耐えられなかった。
恐怖に包まれて僕は手足を激しく動かす。
固く縛られた縄はびくともしない。
膝立ちでドアに近寄り縛られたままの手でドアを叩く。
「助けて!開けてよ!お願い!!ここはやだよ!開けて!!開けてよぉ……。」
叩く音だけが虚しく響く。
ここに人が来ることは滅多にない。
「…ど、うし、よう……。」
抑えきれない涙をボロボロ流しながら僕はその場にうずくまった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
10 / 14