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そのじゅうく
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静かに降ろされたそこは当然慣れ親しんだ感触と違う。波瑠に靴を脱がされながらベッドの感触を探れば、上品なベージュのカバーはスルスルと手のひらを滑っていく。
大きさは家のベッドと同じくらいか。
この部屋で唯一灯りを放っているスタンドランプを横目に見れば、その向こうにもう一つベッドがある。
その向こうのカーテンは閉まっている。
「ライトは」
「消さない」
波瑠の答えとベッドのスプリングがぐぅっと軋んだのは同時だった。
俺の脚の間を陣取った波瑠が顔を近づけてくるのに合わせて目を閉じる。
重なった唇に押されるように大きな枕に背中を預ければ、舌が開けろとノックしてきた。
身体の力を抜いて軽く息を吸うと、ぬるりと熱が入り込む。迎えれば絡まり、唾液が滲んだ。
仕切り直すようにゆっくりと、深く、絡める。
まだキスだけなのに、キスだけで気持ちいい。
この先を知っている身体は勝手に盛り上がっていく。
現状を把握する思考と、先を急いで反応する身体。自分がバラバラになっていく。
与えられてばかりでは、翻弄されるだけだ。俺も与えたい。
そう思って波瑠の服の裾から手を入れると、喉の奥で悲鳴があがり、唇が離れた。
「冷たい」
「わりぃ」
アルコールのせいもあるんだろう。波瑠の身体が熱い。
雰囲気に飲まれた身体は感覚が鋭敏になる。冷たさだって快感を引き出す。
指先でゆっくりと波瑠の腹を撫でる。触れるか否かというギリギリの距離で腹筋をなぞれば、不規則に触れる冷たさでピクピクと筋肉が跳ねる。
可愛い反応だと小さく笑えば、波瑠は少しムッとして、離れた唇を首に這わせてきた。
肌を掠める吐息は熱く湿り気を帯びており、唇の場所を明確に伝えてくる。
波瑠の手が髪を鋤き、一方で脇腹を撫でていても、その熱の流れに気をとられ追ってしまう。
耳の裏から首筋を降り、鎖骨で折り返してまた上る。
時折喉仏を経由して反対側に移り、時折舌先が遊ぶように肌を伝う。
波瑠の髪も首筋を擽る。
そうして首ばかりが刺激に悦んでいれば、脇腹を撫でていた指が胸の突起を掠めた。
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