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- prologue -
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_ 数年前、十字路で事故があった。自転車と自動車の正面衝突。自動車の信号無視が原因で起きた事故だった。自転車に乗っていた少年は重症であり、数メートルまで飛んだそう。しかし一方、自動車の方は殆ど無傷であったらしい。けれど自転車に乗っていた当時中学生であった彼は重症のため、入院した。その時、複雑骨折など、色々大変であったらしい。
その事故のおかげで判明した彼がもともと持っていた病気やこれからいつ治るかわからないという後遺症がでた。
一つは、奇病持ち。彼はそれについて元から知っていたらしい。泣くと色とりどりの宝石が周りに散らばると言っていたからだ。けれど病院にも行かず、ただただ他の子の周りでは泣かないようにと気をつけていたようだ
そして二つ目は一日経つと記憶が消えてしまうということ。これは後遺症となり残ってしまったそう。1日しか覚えられない、記憶喪失になってしまったのだ。そのため、医者は考えた。他にバレない対処法を。
それは " 日記 " を書くことだった。
今日あったこと、" 明日 " の自分へのメッセージ、自分の名前、その他諸々。そうすれば忘れないだろうと、医者は提案した。ノートと鉛筆、消しゴムを渡しノートに書かせたりもした。
でも彼には家族がいなかった。帰る場所もなく、空き家でただ一人、自分でお金稼ぎ、暮らしていた。そのため事件に巻き込まれることも多く、学校にもまともに行っていなかった。彼は " こんなことしなくても大丈夫 " だと言ったが、一応、と医者は諦めずに日記を書かせ、彼を退院させた。
_それから数日後。
彼はまた事件に巻き込まれてしまったらしい。今度は誘拐であった。彼が住んでいた空き家が見つかり、薬で眠らされ、そのままどこかへと連れて行かれてしまったようだ。警察も探しながら、彼の無事を祈っていた。
_そしてまた数日後。
彼は未だに戻ってこない。
__そんな事件や事故に巻き込まれやすい不運な彼と誘拐犯が起こす奇跡と不幸の物語。
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