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旅の恥はかき捨て …18
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いつの間にか陽が傾いてしまったようで、窓から夕陽が差し込んでいる。
その薄明かりに照らされたアルフレッドの裸を、ルシエルは改めて眺めた。
先程は、そんな余裕なんてなかったからだ。
鍛えていると分かる均等の取れた身体はとても綺麗で、数年もすればますます色気溢れる様になるのだろうとルシエルはぼんやり思った。
広い肩幅、厚い胸、割れた腹筋……
「っ!」
そのまま目線を下げて目に入ったのは、アルフレッドの男根。
それはゆるりと勃ち上がって、先程ではないが、再びその形を大きくしていた。
「そんなに見られたら、恥ずかしいな」
アルフレッドが困ったように笑いながら、ルシエルの力をなくした竿をゆるりと握った。
「ひゃ、っ、ダメ!」
イッたばかりで敏感になっているソコを触られて、ルシエルは抵抗するようにアルフレッドの腕を掴んだ。
「どうしよう。……ますます愛おしい」
アルフレッドは難なくルシエルの手を自分の腕から剥がして、その手を自身の股間へと導いた。
「っ!!」
ルシエルの触れたそこは、ドクドクと熱く波打っていた。
イッたばかりとは思えない変化だ。
「僕も、初めてだらけだよ」
アルフレッドはうっとりとした目で、股間を見た。
目線の先が、アルフレッドのモノかルシエルのモノかは、ルシエルには分からなかった。
アルフレッドの幸せそうな顔に見とれていたルシエル。
ふと、目線を上げたアルフレッドと目が合った。
アルフレッドがゆっくりと体を倒してきて、ルシエルにそっとキスをした。
下半身さえ気にしなければ、それはまるで映画のワンシーンのようだった。
少し顔を上げたアルフレッドが、躊躇いがちに口を開いた。
「もう、一生……君を離したくない」
「……え?」
アルフレッドのその言葉に、ルシエルは頭が真っ白になった。
まさかまた、ゲームと同じようなセリフを聞くとは思わなかったからだ。
しかも、自分には無縁だと思っていたセリフだ。
混乱しかけたルシエルの頭を、一気に別の方向に引っ張ったのは、アルフレッドである。
「……っ、ぁあ!」
アルフレッドが、ルシエルの竿を扱き始めたからだ。
「っう!や、あ!……だ、メ!ダメェ!」
敏感なそこに刺激を与えられて、ルシエルの腰は砕けるような感覚がした。
「ルゥ、好きだ……」
アルフレッドの呟きにルシエルはそのまま身を任そうかと思ったが、ふとある事に気付いて、アルフレッドの胸をグイと押した。
「ま……待って!待ってください!も、っ、もうすぐ、夕飯の時間、ですっ!」
ルシエルは窓から差し込む明かり具合から、そろそろ夕飯の時間だと推測した。
「そうか?もうそんな時間か。……なら、部屋に運ばせよう」
そう言って、続きをしようとしたアルフレッドを、ルシエルは再び阻止する。
「あ、んっ!違います!そうじゃなくて……あっ、ダメですって!ミィとレオン様が待ってるかもしれないし!って言うか、待ってます!待ってるし、怪しまれます!」
「……別に」
「良くありません!だって、その、恥ずかし過ぎます!二人で部屋に閉じ篭って……その、だから、ダメです!」
告白するとかしないとかの後に、いきなりこんな展開になった事がミシェルにバレるのは、ルシエルとしてはどうしても避けたかった。
恥ずかしかったし、何より気不味かったからである。
そんなルシエルの必死の抵抗に、アルフレッドはようやく身体を起こした。
「そう、だな。すまない。……王都に戻れば、こんな風に会える事はなかなか無いと思えば、つい……」
寂しそうに下を向いたアルフレッドに、ルシエルもハッとなった。
確かに、人目も気にせずこんな事が出来るのは、ここが非日常だからである。
お互い家に戻れば、会う事は出来ても、こういう行為をする機会なんて、なかなか取れないだろう。
それに気付いたルシエルは、急に寂しい気持ちになった。
ルシエルの気持ちを知ってか知らずか、アルフレッドはニヤリと笑ってみせた。
「じゃあ……続きはまた後で」
「えっ?」
「とりあえず、今夜は離さないから」
そう言って、アルフレッドはルシエルに深い深いキスをした。
夕食時、ルシエルはミシェルとレオンの様子が気になって仕方がなかった。
告白する、とミシェルが言っていた割には、二人には何の変化も見られなかったからである。
とりあえず、変な空気になったりしていない事を、ルシエルは安堵した。
そのミシェルは、ルシエルを見て動悸が止まらなかった。
見たことのない色気をまとったルシエル。
そんなルシエルに対して、甘い視線を送るアルフレッド。
いくら二人がいつも通りにしているつもりであっても、二人の間に何かがあった事は、女のミシェルにはバレバレなのであった。
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