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目が覚めたら
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「ん……」
ルシエルがベッドの中で目覚めると、視界はぼんやりと明るいだけで、まだ日は昇っていないようだった。
「んん……、っ!!」
霞がかかったような思考が徐々にハッキリしてくると、背後から誰かに抱きしめられている事に気付いた。
(あ、うーーーー……)
その人物がアルフレッドである事を認識すると、昨日の事を思い出したルシエルは一人赤面した。
昨日、アルフレッドが一度ルシエルの中で達した後は、そのまま二回目に突入した。
その後、ルシエルが何度イったか分からなくなった頃に気絶して……事は終了となった。
ルシエルが眠っている間、アルフレッドは応接間で処理やら報告やらを済ませ、ルシエルが目覚めると寝室で共に夕食を採った。
ルシエルはその後家に帰るつもりだったが……あれよあれよと言う間にアルフレッドにベッドへと押し倒された。
どうやらそれも、ルシエルが途中で気絶してしまったようだ。
媚薬の影響とはいえ、性欲全開でアルフレッドに縋り、さらにアナルセックスをねだった事を思い出したルシエルは、自分を埋めたくなった。
ただ、これだけは致すまいと決めていたアナルセックスだったが、やってしまえばもう後悔などどこにもなかった。
大好きなアルフレッドと一つになれたことは何よりの幸せであり、それを得られた事は決して悪いことではないと思えたからである。
この先何か問題が起これば、その時対応すれば良い。
そう考えた。
("幸せ"は、こんなに自分をポジティブにしてくれるんだなぁ。……知らなかった。どんだけ前世の俺、孤独だったのかっつー話だよ)
「はは」と、ルシエルは思わず笑みをこぼす。
身体は怠いが、心は軽い。
昨夜やり過ぎたせいか、股間にずっと違和感を感じる程だが、薬の怠さではない。
ちなみに、媚薬の影響はもう無さそうだった。
イーサンの事は、アルフレッドが全て上手い具合に片付けてくれるとの事だった。
媚薬を使われた事は、ルシエルが他人に漏れる事を嫌がったため、裏で処理をする事になった。
アルフレッドも、イーサンとルシエルの接触をなかった事にしたかったため、そのように動いた。
さらに、イーサンにはルシエルへの接触を禁止する通達を出したらしい。
イーサンの事は、複雑な気持ちがするが、イーサンが自国に戻ればもう会う事もないだろうと、ルシエルは気持ちを入れ替えた。
(それにしても……ゲームの攻略者がこうも違う動きをするなんて……やっぱり、この世界はあのゲームに似てるだけの、全く違う世界なのかもしれない)
ルシエルがぼんやりそんな事を考えていると、アルフレッドが小さく身じろぎをするのを感じた。
そして、縋るようにルシエルを抱きしめる。
「アル、起きた?」
「ん……まだ、眠い」
「ふふっ、そりゃあ……」
そりゃあ、旅から帰った直後にあれだけ動けば、まだ眠いに違いないだろうとルシエルは思った。
「日が昇るまでまだ時間ありそうだし、まだ寝ても良いんじゃない?」
「ん……」
アルフレッドが再び寝息を立て始めたのを聞いて、ルシエルは頭を持ち上げた。
喉が渇いたので、水を探す。
すると、すぐそばのボードの上に水差しとコップを見つけた。
身体を起こそうとすると、アルフレッドがさらにギュッとルシエルを抱きしめた。
「ごめん……起こした?水、飲もうと思って……」
「ん……」
アルフレッドが猫のようにスリスリとルシエルに頬を擦り付ける。
その様子が可愛くて、ルシエルが「ふふっ」と笑った時だった。
「っっ?!」
股間の違和感が、大きくなった。
何かずっと入っているような気がしていたが、その感覚がどんどんハッキリとしてくる。
(えっ?なに?……これって、もしかして……)
「あ、アル?あの……アルの……その……」
「んー?…………あぁー……生理現象?」
「えっ?!いや、あの、えっ?」
(生理現象?って、朝勃ち?……これ、つまり、やっぱり、入って?)
「ひゃ!ちょ、あぁん!アル!も、ダメだってぇ!」
アルフレッドが、昨夜から入れっぱなしのそれを、背後からルシエルに押し付ける。
「ルゥもー…………あれ?勃って……ない」
「あぅ!も、どこ触って……っ!き、昨日イき過ぎ、てっ。も、勃つワケ、なっ」
「んん……そっか。……でも、ルゥ……もぅ、勃たなくても、イける、でしょ?」
「えっ?あっ!あっ……やっ!ダメ、ダメぇ」
「んぁ、ぁ…………ルゥのなか……きもちい」
「ちょ!んんっ、アルっ!ねっ、寝ぼけて……ああっ!」
「ん……んっ、……ルゥ」
アルフレッドがルシエルに縋るように抱きつきながら、腰をゆるゆると動かす。
「や、ダメだ、って!……はあ、あ!」
(なにこれ、寝ぼけて可愛いとか、反則ーー!!)
その後、しっかり覚醒したアルフレッドに、ルシエルが朝から鳴かされたのは言うまでもない。
それから一週間後、ルシエルとは一度も会わないまま謝罪の言葉だけを残して、イーサンは自国へと帰って行った。
「アルフレッド殿と付き合っているなら、そう言えば済んだものを」というイーサンの嘆きを、噂で聞いた国王──アルフレッドの父──は、この国の性(同性愛や性同一性障害等)に対しての考え方はもう古いのかも、と考えざるを得なかった。
同性愛に対して寛容であれば、ルシエルとアルフレッドが付き合っている事を隠す必要などないからだ。
この国ももっと性に対して柔軟になるべき、と思ったとかどうとか……
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